丹羽さん_3

歯科医院をとりまく環境は年々厳しくなっていると言われています。多額の初期投資によって開業したものの、さまざまな経営上の問題に直面して悩んでいる院長は多くいらっしゃいます。

この連載では、多くの歯科医院の経営コンサルティングを手掛けているユメオカの代表である丹羽 浩之が、院長1人で経営する歯科医院が事業拡大を目指す中で出てきたお悩み相談を受け、これまでの経験を踏まえて課題解決のヒントを提示します。今回は、設備投資に関するご相談です。

金額が高い設備への投資に躊躇しています

<相談内容>

「約1000万円の口腔内スキャナ―の新規導入と1台約500万円のチェア増設しを考えています。ただ、元が取れるか正直不安です。どうすれば納得のいく決断ができるのでしょうか」

今回は、相談されることが多い「設備投資」の例を紹介します。投資金額が大きい設備投資では、もちろん失敗は避けたいものですよね。しかし、「あのメーカーは高すぎる。このメーカーは高くはないけれど性能が……」と考えすぎたり、どこかに落とし穴はないかと不安が募ることも多いでしょう。

また、相談者の院長にしてみれば、経営者としての意思決定を求められても、そもそも教わったわけでもないので決断に自信が持てないのも仕方ありません。業者に相談しても「導入してもらいたい」という気持ちが伝わってくるし、先輩の開業医に相談しても「悩むだけムダ。とりあえず導入してみろよ」という精神論のような回答をもらうこともあるようです。

これまでも歯科業界は、本来ならば必要でないコストが多く発生してきた業界でもあると言われています。

たとえば、「デンタルショーを見に行った後、院長が突然何に役立つのか分からない機器を購入した」という話を聞くことがあります。医院の設備投資あるあるの話として、私は「設備がオブジェ化している」と表現しますが、こうしたことの積み重ねがキャッシュフローを圧迫する場合もあるので十分注意が必要です。

しかし、確信が持てない状態で下した判断は、いつまでも後悔してしまいがちです。これまでの歯科医院経営のコンサルティングを通して、私たちは、安定的な医院経営を阻害する一番の原因は「院長が抱える漠然とした不安」だと考えています。その中でも特に「スタッフ」と「お金」の問題が不安を増大させることが多いです。

頭の中で常に漠然とした不安に悩み続けることは、院長の心の状態に悪い影響を与えてしまいます。院長が不安を抱えた状態では、目の前にいる患者さんに集中できず、勤務医やスタッフとのコミュニケーションのギャップやすれ違いが生まれるなど、医院経営に影を落としかねません。

明確に数値化された「落としどころ」を見つけるべし

設備投資に対する漠然とした不安を解消するため、私たちユメオカでは、投資効果を判断できる明確に数値化された落としどころを見つける支援をしています。その際に重要なのが「医院の資金の流れを可視化すること」です。どれくらいコストがかかり、どうやって回収していくか具体的にシミュレーションするのです。その結果を基に、自身の判断が先を見通した適正な意思決定であるか確認して、不安を排除していくのです。そこで役立つツールが、前回(「もう勤務医の雇用で悩まない!「○○の明確化」で不安を解消」)も紹介した日本キャッシュフローコーチ協会が推奨する「お金のブロックパズル」です。

お金のブロックパズルは、日本キャッシュフローコーチ協会代表理事の和仁 達也氏が考案した、資金の流れ全体を理解する図解ツールです。会計知識がなくても、的確に経営判断を下せるようになります。

投資効果を判断できる「お金のブロックパズル」の活用方法

お金のブロックパズルでは、まず年間の売上高を「変動費」と「粗利」に分解します。売上高から変動費を差し引いた残りが粗利ですが、これこそが歯科医院の経営判断を決定づける重要な要素となるのです。粗利を「固定費」「利益」に分類した上で、固定費を「人件費」と「その他の固定費」に分けることで、大まかな医療収支が割り出せます。その他の固定費に「設備投資金」を追加して、粗利率や利益にどれくらいの影響が出るかを試算していきます。

その際に注意すべきポイントは、「何年で回収できるか」「粗利ベースで月額どれくらい利益を上げる必要があるのか」「設備導入で得られる患者やスタッフのメリットは何か」などを考慮することです。

仮に税務上の減価償却が「5年」の設備投資を考えるとします(実際の耐久年数は設備によって異なります)。この設備投資が1,000万円の場合を考えてみましょう。年間で200万円、月額換算では約17万円の固定費が支出されます。それを補うため、どれくらいの粗利が必要なのか確認したり、もし回収が難しい場合は別の選択肢を検討するという意思決定も可能になります。

こうしたシミュレーションによって、医院経営の先を見通すことで、安定した経営に必要とされる具体的な目安を確認でき、漠然とした不安が解消できるのです。

「ビジョン」と「お金」の両輪で医院経営の課題を解決

これまで全国3,000以上の医院に教材を販売したり、経営改善の支援をしてきました。ユメオカとは「夢とお金の作戦会議」の略です。私たちは、歯科医院のリコール率を向上させる「予防型経営ビジョナリー・コンサルティング」によって、「予防管理型経営」による業界の活性化に取り組んできました。

また、「ビジョン」と「お金(数値)」が経営の両輪であると位置づけています。どちらが欠けても医院の成長は困難だと考えます。私たちはビジョンに基づき、医院の成長に必要な条件を数字に落とし込み、目標達成までの道筋を逆算して描いていきます。

意思決定を後押しする心強いパートナーをお望みなら

大規模な設備投資のように今後の経営にも影響を与える重要な意思決定では、根拠に基づいた判断をすることが大切です。そのためにも、できる限り投資の構成要素を分解して、判断しやすい粒度まで落とし込むことが大切になります。

理屈や手順が分かればシンプルなことだとお気づきにだと思います。ただ、はじめの一歩を踏み出す決心がつきにくいのも事実です。そのため、意思決定の後押ししてくれるパートナーがいると心強いのではないでしょうか。

私たちユメオカは、単に改善プランをアドバイスするのではなく、院長やスタッフに寄り添った課題解決をお手伝いしています。もし、設備投資や事業拡大に関する支援が必要だとお考えなら、私どもの活用も選択肢の1つとして考えていただければと思います。

ユメオカ人気教材の7本

予防型歯科医院で「昇給・カリキュラム作成・空き時間活用」に悩む院長はこちらをご確認頂ければと思います。

予防型経営★実践アカデミー

予防型歯科医院づくりに邁進する全国の院長が集まっているのが、予防型経営★実践アカデミー。 会員制(月額5,500円)で「学び・交わり・相談できる」場となっていて、ユメオカ共通言語をもとに、他医院の事例を学び、zoomなどで交流し、個別相談も可能です。

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