歯科医院の集患にホームページを上手に生かす「4バランス管理」とは

歯科医院をとりまく環境は年々厳しくなっていると言われています。多額の初期投資によって開業したものの、さまざまな経営上の問題に直面して悩んでいる院長は多くいらっしゃいます。

この連載では、多くの歯科医院の経営に関するコンサルティングを手掛けているユメオカの代表である丹羽 浩之が、歯科医院が事業拡大を目指す中で出てきたお悩み相談を受け、これまでの経験を踏まえて課題の解決のヒントを提示していきます。

今回は、医院のホームページに関するご相談です。

ホームページ制作・運用に関する悩み

<相談内容>

「自医院のホームページへの誘導を目的とする広告を月額6万円程度で3年継続しています。ただ、このまま続けた方が良いのか正直分かりません。新患が減るのは怖いのですが、改善策はないでしょうか」

今回は、歯科医院経営のマーケティングのカギを握る「ホームページ」に関するご相談です。歯科医院のマーケティング施策として、ホームページは重要な役割を担っています。スマートフォンの普及もあって、今では新規患者に対するPRとしては欠かせないチャンネルとして位置づけられるようになりました。

ホームページ制作・運用時にありがちな失敗パターン

ホームページの制作を依頼する業者の選定においては、歯科医院のスタンスとすり合わせできていることが重要です。業者に適当に丸投げする依頼では、院長の熱量が伝わるホームページを作ることはできません。加えて、医療広告に関する法規制についても、理解している制作業者を選ぶことも確認しておきたい点です。

また、ホームページの更新や運用についても、考慮すべき点が存在します。内容の修正やアップデートにはある程度の時間やコストがかかるため、開設した時点から情報が更新されずに放置されたホームページを見かけることもあります。こうした運用手順や更新しやすさを確認することもお勧めしています。

「伝えたいメッセージを、伝えたい人にしっかりと届ける」ことが重要

医院のホームページは、ただ単に開設すればいいというわけではありません。医院の経営ミッションやコンセプト、行動指針を明確に打ち出すことが重要です。たとえば、診療科目を「どういう患者に対して貢献できるのか」「こうした悩みを解決できるのか」が分かれば、より多くの人に関心を持ってもらったり、共感してもらうことも可能になります。

例えば、あきばれホームページ様のユーザさんでもある「つゆくさ歯科医院」様(愛知県名古屋市緑区)は、熱量を持ったホームページで自医院の特徴を分かりやすく発信されている医院です。

ホームページでは「歯周病専門医」「インプラント認定医」「入れ歯の認定医」など専門的な治療を総合的に提供できる点を訴求されています。見てもらいたい対象の患者さんに、伝えたいメッセージをしっかり届けることを重視されている医院の事例としてご紹介させてください。

つゆくさ歯科医院
(画像=医療法人 つゆくさ歯科医院)
【つゆくさ歯科医院ホームページ】歯周病患者向けサイト「歯周病相談室」も開設している

また、ホームページ制作業者を選ぶ上では「スピード感」「丁寧さ」など、何を重視するのか、自医院のニーズに応えてくれるかどうかを確認することも重要です。