良質な患者を集める3つの急所

コロナ禍を経験した私たちは、コロナ禍以前とはガラリと変わった経営環境のもとにいます。

かつては需要に対して供給が圧倒的に不足していたために先行者利益でしのいでこられた歯科業界も、本格的に経営の知識が必要とされる時代に入りました。

未来を良くするためには、今から成功す る仕組みを準備していくことが重要となります。

連載最後となる今回は、質の高い患者さんを集める3つの急所についてお話します。

良質な患者を集める原理原則

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(画像=pixta)

集患の3つの急所

良質な患者さんを集めるためには、歯科医院が患者さんに選ばれなければなりません。

そして選ばれるためには、条件Aを満たさなくてはならないとします。

この条件Aを満たすためには、条件Bと条件Cをクリアする必要がある…というように、「患者さんから選ばれる」というゴールから逆算して課題を設定しなければなりません。

つまり、集患の3つの急所とは次のようになります。

  1. 現状の分析
  2. ゴール(目標)の設定
  3. 現状とゴールのギャップを埋める施策の策定

集患に限らず、ものごとを解決するには、この3つのステップで行うことになります。

1.現状の分析
まずは自院が置かれている外部環境、過去の実績、経営リソース、自院の強み・弱みなどの現状分析を行います。

2.ゴール(目標)の設定
自分はどうなりたいのか、経営目標は何なのかを明確にします。

3.現状とゴールのギャップを埋める施策の策定
ゴールから逆算して、達成するための施策を策定し、クリアしていくことを積み重ねていきます。

小手先のノウハウやスキルよりも、この3つの急所をふまえた上で、集患の原理原則をマスターしていくことが土台となるのです。

その詳細については、セミナーで詳しくお伝えしているため、この記事では「考え方」を伝えしたいと思います。

3つの急所を知らないと…

繰り返しになりますが3つの急所で大事なことは、ゴールから逆算して施策を決めることです。

しかし実際には「今できること」から始める人がとても多いといえます。

「Facebookならできそうだ」とか「このシステムなら導入できる」などです。

本来は現状を分析し、ゴールとのギャップ埋める施策を考えなくてはならないのに、とりあえず「できること」から始めてしまう…。

ここが間違っているので、さまざまな施策を打っても、進んでいく方向がおかしなものになるのです。

もうひとつ重要なのは、経営リソースの配分を意識するということです。

開業するとやらなければいけないタスクが膨大なものになりますが、歯科医院というものは診療をしないと売上が上がらない構造になっています。

院長先生は診療に時間を割かないといけないのに、忙しくてままならない状況に陥ってしまうということがよくあります。

開業されている先生は皆優秀なので、どんな仕事も自分でできてしまいます。

他のスタッフに任せたほうがよいことも自分でやってしまうのです。

しかし、これはリソースの使い方が下手で、時給換算するとまったく割に合わないことに、時間を割いているのです。

これを防ぐためには、他のスタッフに仕事を任せる、外部に仕事を発注するということが必要です。

それによってリソースが割かれたとしても、適正な配分ならば問題ありません。

むしろ、院長先生が診療以外の業務に、時間を割かれていることこそ、マーケティング用語でいう「機会損失」をしていることになるのです。

集患の原理原則を知るメリット

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(画像=pixta)

他の歯科医院と同じようなことをしていても、患者さんに選ばれることはありません。

これまで「集患のノウハウを学んだけれど使いこなせなかった」「ノウハウに振り回されていた」こともあったのではないかと思います。

たとえば数年前に、SNSの活用が盛んに叫ばれている時期がありました。