皆さま、こんにちは。イメージコンサルタントの西原民子と申します。歯科医院に勤務する女性スタッフの方を対象に、パーソナルカラー診断を取り入れた接遇メイクレッスンを行っています。
私はいつも、院長先生に「パーソナルカラーを意識した自分に合ったメイクを取り入れることで、スタッフが自信を持てるようになり、歯科医院の雰囲気や患者様への対応の質も上がる」というお話をしています。
今回はあらためて「なぜパーソナルカラーが重要なのか」「そもそもパーソナルカラーって何なのか」という話をお伝えします。
職場でも意識したいパーソナルカラー
男性の先生は「パーソナルカラー」という言葉自体をご存知ない方が多いのではないでしょうか。「パーソナルカラー」とは、比較的最近生まれたファッション用語です。
女性誌ではパーソナルカラーごとのメイクやファッション特集を組まれることも多く、若い女性の間では「自分を素敵に見せる手段」の一つとして、かなり一般的に認識されています。
最近では、歯科医院の女性スタッフだけではなく院長先生のプロフィール写真の撮影などの際に、私が先生にパーソナルカラー診断をする機会も増えています。
パーソナルカラーって?
そもそもパーソナルカラーとは、一体何なのでしょう?
パーソナルカラーとは、その人の生まれ持った色(髪・瞳・肌)とよく調和する(=似合う)色のことです。全ての人はベースの肌や目の色、髪の色などが異なるため似合う色も一人一人異なります。
多くの色見本などを使いながら、その人の肌・瞳・髪の色などを元に個人(Personal)に似合う色(Color)を診断して行くのがカラー診断です。
その結果、その人に合う色が色相/彩度/明度を軸に「春」「夏」「秋」「冬」の4つのタイプに分かれます。
正しいパーソナルカラーを取り入れることで自分らしくなれる理由
私はセミナーなどで「正しいパーソナルカラーをスタッフが取り入れることで、自分らしくなれる」と院長先生にお伝えしています。
なぜパーソナルカラーを知って、取り入れることによってスタッフが自分らしくいられるようになるのでしょう?
似合う色が生み出す効果
パーソナルカラー診断とは文字通り、個人(パーソナル)に合うカラーを様々な角度から診断し、「この色を身につけることで最も魅力的に見える」という色を見つけ出すことです。
カラー診断に基づいた色を身にまとったりメイクをすることで、自然にその人自身がとても魅力的に見え、美肌に見えたり顔立ちもはっきりと見えるようになります。
また本人の肌や目の色に最適な色でメイクをすることで目力もアップしたり、アンチエイジング効果も期待できます。
このように見た目が変わってずっと魅力的になることで、無意識のうちに自分自身への自信がつき、堂々と本来の自分で過ごすことができるようになるのです。
無理に自分を良く見せようとする必要もなくなり、自分らしくいられるようになります。
合わない色でメイクをすると?
それでは逆に、合わないメイクをしている時、女性はどんな気持ちになるのでしょう? 歯科医院やクリニックなど医療機関では、身だしなみや清潔感が求められるのは当然のこと。
しかし、その結果、例えば皆が「黒い髪の毛」「メイクは最小限に」「メイクはベージュのみ」など一律でルール化されてしまうと、スタッフの気持ちはどうなるでしょう?
自分に合わない色のメイクをすると鏡を見るたびに何となく違和感を感じて気分も沈み、自分に自信がなくなったり態度も堂々とできなくなってしまいます。
例えばTPOをわきまえないスタイルで会に参加してしまったりした時は、急に自信がなくなり声が小さくなったり笑顔も少なくなってしまうのは、男性の院長先生でもご経験があるのではないでしょうか。
受付をしている女性が自分に自信が持てなく笑顔が少なかったら…。これは医院の印象にもマイナスの影響を与えてしまうかもしれません。
歯科医院内の色選びも大切な理由
ここまでは「女性スタッフが自分に合う色を知ることで、自信がついたり患者様にも良い印象を与える」ということをお伝えしましたが、院内のインテリアなどのカラーも、患者様に与える印象に影響を与えることをご存知でしょうか。
インテリアの調和の重要性
患者様が後から医院の印象を思い出す時に、院内のインテリアや壁の色など、色彩もかなり大きな影響を与えます。
敷地が大きく広い医院だと複数の色が並んでいてもあまり違和感を感じませんが、小規模の医院の場合、あまりに多くの色が使われていたり色の統一がないと、色の洪水になってしまいます。
あまり色がガチャガチャしていると、落ち着かない印象を与えます。
そのため、院内があまりが広くない医院では、なるべく空間に使われる色の数を限定したり、インテリアとユニフォームを調和させたりする様にアドバイスさせて頂いています。
様々な「色」が与える印象
医院に使う色は単なるおしゃれさだけではなく、「こういう印象を与えたい」「この色によるこんな効果を狙いたい」ということも意識すると良いでしょう。
「ラーメン屋さんはお客様にリラックスして長居されないよう、リラックスする青は使わず、何となく落ち着かなくなる赤を使う」など、お店のイメージや戦略によって色を使い分けます。
以下に、よく使われる色から受ける印象をご紹介します。
- 赤:エネルギッシュな印象の一方、血をイメージするため医療施設では基本的に使わない
- 黄:子供うけする色なので小児歯科や授乳室などにお勧め
- ピンク:女性のホルモンバランスを整える
- 紺:誠実さや真面目な印象を与える
- 緑:自然を連想させ、リラックス感を与える
このように「色」によって視覚的に与える情報は、そのまま院の印象に直結します。
スタッフや院長先生の制服や身につけるものだけではなく、「医院の内装」も色彩の視点から見てみることをお勧めします。
まとめ
女性は誰でも、正しいパーソナルカラーを知って「本当に自分に合う色」「自分を一番魅力的に見せてくれるメイク」を知ることで、自分に自信を持ったり、周囲の方への対応も無意識に笑顔が増えるようになります。
ぜひこの点を理解して、スタッフが「自分らしく働く」ことができる職場環境を目指してください。
HESTEA
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KASTROMA Image Consulting 主宰
イメージコンサルタント
大学卒業後、世界No.1ホスピタリティーと定評のシンガポール航空客室乗務員として11年乗務。そこで鍛えられたホスピタリティーで、上場企業の経営者を始め、グローバル企業の社員、女性経営者等、エグゼクティブ層に多くのクライアントを持つ。
イメージコンサルティングの裾野を広げるべく、歯科業界でも積極的に活動中。“パーソナルカラーの力”を借りた医院の印象の底上げや接遇ノウハウ指導で、「選ばれるクリニック」になって欲しいと研修やセミナー活動を開催している。