集患・増患_歯科_経営コンサルティング

「歯科医院経営のコンサルティングってそもそもどのようなことするのか?」、「高額なコンサルティング料金を取られるのでは?」、「本当に効果はあるの?」といった不安を抱えている歯科医院の院長も多いと思います。

本記事では、歯科医院を経営する院長向けに、歯科医院向け経営コンサルティングの内容やメリットを解説します。

歯科医院において経営コンサルティングが重要な理由

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(画像=pixta)

利益を上げて歯科医院の経営を存続させるために、経営コンサルティングが注目を集めています。その背景には競争の激化があります。

コンビニよりも歯科医院数が多い状況下において、立地条件が良いテナントや、交通の便が良い場所に歯科医院が看板を出しているケースは多いでしょう。

どの歯科医院も集客に向けた工夫をしているなか、自院が選ばれる施策が必要です。

経営コンサルティング会社は豊富な経験とマーケティングデータを持っているので、効果的な施策が期待できます。

さらに歯材コストの上昇や、診療報酬の減額改定が繰り返された結果、歯科医院の利益確保は難しくなっており、自院の主観的な対策だけでは視野が狭くなることがあるため、外部の客観的かつ専門性の高いコンサルティングの重要性が高くなっているのです。

歯科医院経営でコンサルティングを受けるメリット

歯科医院の経営でコンサルティングを受けることには、主に以下のようなメリットがあります。それぞれ見ていきましょう。

  • 問題発見と解決
  • 業績アップ
  • 人材力の発揮
  • 業務改革と効率化

コンサルティングのメリット1:問題発見・解決ができる

歯科医院の院長は多忙ですから、自院の効率化には目を向けることができても、根本的な問題発見・解決という視点を持つのは難しいのではないでしょうか。

そのような歯科医院が経営コンサルティングを受けることによって、内部の視点では気づけなかった問題が、外部の専門家から見て分かることがありますし、的確なアドバイスを受けられます。

発見された問題の解決策に関しても、経営コンサルタントの数々の経験・知見から、最適な提案を受けられるでしょう。

コンサルティングのメリット2:業績をアップできる

歯科医院の業績をアップさせるには、売り上げやコスト、仕入れ方法などの見直しが必要になることがあります。

売上アップにはリピート施策や自由診療の提案、コスト削減には材料費の見直しやシステム導入、仕入れ方法にはまとめ買いの導入などがありますが、外部の経営コンサルティングを受けることにより、それぞれの項目を最適化する提案を受けられるでしょう。

コンサルティングのメリット3:人材が力を発揮できる

経営コンサルティングは業績アップだけでなく、人材が力を発揮するための提案も受けることができます。

歯科医院に限らず、優秀な人材を採用できるかどうかは経営の重要ポイントですが、歯科衛生士・歯科助手の採用方法に関して確立したノウハウを持っている歯科医院は少ないかもしれません。

その点、外部の経営コンサルティングを導入することによって、採用方法に関するノウハウだけでなく、スタッフのモチベーションを引き出すアドバイスも得られる可能性があります。

コンサルティングのメリット4:業務改革・効率化ができる

業務プロセスのなかから、無駄の発見や効率的な手法を導入する道筋をつけられるのも、経営コンサルティングを受けるメリットです。

仕事の効率化の1つとして在庫管理が挙げられますが、整理、整頓、清掃、清潔、躾といった在庫管理の基本に関しても、コンサルタントから提案を受けられるのではないでしょうか。

歯科医院がコンサルティングを受けられるテーマ

歯科医院が経営コンサルティングを受けられる主なテーマは、以下の4つです。具体的に解説します。

  • 集患・増患
  • 財務・会計
  • 人材採用・育成
  • 設備・システム

集患・増患のコンサルティング

経営コンサルティングの導入によって、立地や同一商圏内で競合する歯科医院の分析などを元に、広告戦略など集患・増患のアドバイスを受けることができます。

歯科医院の集客において、最も影響力のある媒体は「公式ホームページ」という調査結果や、「まずはインターネットで検索する患者が多い」という分析結果も出ています。

特に近年はインターネットを利用する患者向けの対策が重要です。

そこで、インターネット集客に詳しい経営コンサルタントから、SEO(検索エンジンで上位化するための対策)やMEO(Googleマップで優先的に表示させるための対策)についてのアドバイスやサポートを受けることができます。

財務・会計のコンサルティング

歯科医院の経営では、以下のように多くの支出が必要です。

【主な初期コスト】

  • 物件取得費
  • 改装費
  • 医療機器の調達費

【主なランニングコスト】

  • 医療機器の減価償却費
  • 医療機器のリース料
  • 医薬品費
  • 歯科材料費
  • 人件費

経営コンサルタントは売り上げやコストの業界基準を知っているため、財務会計上のアドバイスを受けることができます。

特に支出改善で取り組みやすいのは、消耗品の価格比較や在庫管理の徹底(保管場所のとりまとめや在庫管理システムの導入など)、電子レセプトによる紙代の節約、人件費の見直しとされていますが、経営コンサルタントなら個別の歯科医院に沿った提案を行ってくれるでしょう。

人材採用・育成のコンサルティング

歯科衛生士・歯科助手といったスタッフは、歯科医院の運営に不可欠な存在ですがスタッフを採用・教育する難易度は年々高くなっています。歯科衛生士に対する予防歯科の分業化や、歯科助手に対して知的労働を求めるなら尚更です。

自院のサービス提供の質や効率を高めるには、スタッフのスキルや意欲(やる気)が非常に大切です。医業収入が1億円を超える歯科医院は、積極的に人件費をかけている傾向があり、ヒトへの投資は重要と考えられています。

外部の経営コンサルティングの導入によって、最新のスタッフ育成方法や、人材採用のアドバイスを受けられることでしょう。

設備・システムのコンサルティング

歯科医院の経営では設備・システムの導入もポイントになります。近年は便利なシステムが増えているので、業務効率化のために活用を検討するとよいでしょう。例えば次のようなシステムがあります。

  • 患者情報:電子カルテ
  • 予約情報:予約管理システム
  • 財務管理:財務管理システムや決済サービス

ただしシステムも数が多いので、「どれを選べばよいか分からない」と悩むこともあるかもしれません。

経営コンサルティングを受けることによって、数ある設備・システムのなかから、コスト・性能・耐久性などの点を踏まえ、最適なアドバイスを受けられます。

そのため、設備・システムに詳しいコンサルタントに聞くことで、業務効率化の方法が見つかることでしょう。

歯科経営のコンサルタント会社の選び方

歯科医院に対応する経営コンサルタント会社の選び方には、以下の通り3つのポイントがあります。

  • 自院の困りごとへの対応
  • 経営ステージに応じたコンサルティング
  • 適切な関わり方

対応分野

自院が、特に困っていることや知りたいと思っている分野に詳しい経営コンサルティング会社を選ぶことが大切です。

歯科医院に詳しいコンサルティング会社という条件は必須ですが、集患・増患に強い会社もあれば、人材育成が得意な会社もありますし、システム導入に詳しいところもあります。

自院が売上アップに特に困っているなら、「集患・増患に強いコンサルティング会社を選ぶ」といったように、対応分野にマッチした会社を選択しましょう。

経営のステージ

歯科医院は経営ステージによっても悩みが異なります。

自院が開業前や開業して間もない段階なら、立地選びや内装・物品、資金調達に詳しいコンサルティング会社がよいでしょう。

開業後に経営を軌道に乗せるには、集患・増患のアドバイスが必要かもしれませんし、歯科衛生士や歯科助手の採用が増えれば、スタッフのマネジメントに関する悩みが大きくなる可能性もあります。

そのような経営ステージに応じたコンサルティング会社を選びましょう。

コンサルティング会社との関わり方

経営コンサルタントの顧客との関わり方は、さまざまです。例えば以下のような関わり方があります。

  • 提案などをまとめる
  • 提案+実行サポート
  • 提案+実行サポート+フォロー

問題解決の提案のみでよければ、「提案などをまとめる」という関わり方で十分かもしれませんが、実行サポートを希望するなら「提案+実行サポート」が必要です。

実行サポート後のアフターフォローが必要なら、「提案+実行サポート+フォロー」に対応しているコンサルティング会社が適していることになります。

このように、自院が必要とする関わり方を考えて、コンサルティング会社を選ぶことも大切です。

実績豊富な歯科医院の経営コンサルティング会社3選

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(画像=pixta)

実績豊富な歯科医院の経営コンサルティング会社には以下があります。

  • クレセル株式会社
  • 株式会社UKデンタル
  • 株式会社リーマー・メディカル

クレセル株式会社は東京都文京区にあり、歯科医院の開業目的や長期的な経営といった「本質的なアプローチ」が得意な会社です。

開業場所に関する立地選定プログラムや、綿密なプロジェクトチームによるサポート体制に強みがあります。

株式会社UKデンタルは九州各地に支店がある会社です。

歯科について学び続ける担当者の人柄と対応力に定評があります。

他にも、X線作業主任者や修理技術専任者の配備、営業担当者による現場での迅速な修理対応の心がけなど、万全なアフターサービスを提供しています。

豊富なセミナーによる情報力も魅力です。

株式会社リーマー・メディカルは千葉県にあり、東京、埼玉、神奈川のような関東エリアだけでなく、全国に対応している会社です。

医療機器メーカーとの太いパイプを生かした初期投資のカット、治療スタイルや予算に応じた医療機器メーカーの選び方、最適な開業物件の選定と紹介という特徴があります。

小回りが利く柔軟な対応や、資金調達のサポートにも対応しています。

コンサルティングに頼りすぎない人材教育のポイント

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(画像=pixta)

経営コンサルティングのメリットやテーマをお伝えしましたが、コンサルティングに頼りすぎない人材教育もポイントです。

患者から長期的に信頼してもらい続けるには、患者の心理を操って自費診療に誘導するような操作主義ではなく、仕事の基本的な姿勢を自院スタッフに教え込む必要があります。

そのためには院長自身が成長と向上を心がけ、自らが操作主義に陥っていないかどうかを検討する余地があるかもしれません。

仕事の基本姿勢の指導は、収入や職位のような目に見える報酬だけでなく、働き甲斐や成長、努力、人との出会いといった目に見えない報酬を重視する価値観の醸成にもつながるでしょう。

そのような職場環境の整備により、コンサルティングの効果が増すことも十分に考えられるのです。

まとめ

歯科医院が経営コンサルティングを受けるテーマは幅広いので、自院に合った会社を選ぶことが大切です。

例えば売上アップに困っていれば「集患・増患に詳しいコンサルティング会社」、電子カルテや予約管理システムの導入を考えていれば、「設備・システムに強いコンサルティング会社」といった選択肢です。

経営コンサルティング会社との関わり方も、提案・実行サポート・アフターフォローとありますので、目的に沿った最適な経営コンサルティング会社を選ぶとよいでしょう。

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あきばれ歯科経営 online編集部

歯科衛生士でもある「あきばれホームページ」歯科事業部長の長谷川愛が編集長を務める歯科医院経営情報サイト「あきばれ歯科経営 online」編集部。臨床経験もある歯科医師含めたメンバーで編集部を構成。

2021年5月14日「あきばれ歯科経営 online」正式リリース。全国1,100以上提供している「あきばれホームページ歯科パック」による歯科医院サイト制作・集客のノウハウを元に、歯科医院経営を中心とした歯科医院に関する様々な情報を経営に役立つ観点からお届けする。