歯科助手ならでは!モチベーションがアップする女性ならではの重要なポイントとは?

歯科助手の仕事のモチベーションは、お給料や勤務条件だけでは決してありません。これは女性全般、いや、現代の社会全般にいえることだと思います。

報酬さえ上げれば意識を高められるなら、逆に簡単かもしれません。報酬や労働条件で相手のやる気をアップさせるのは「外的コントロール」になってしまい、相手にもそれが伝わります。

つまり、お金や条件でしか動けない人材をうみだし続けることになってしまいます。

新しい人材が入ってもその連鎖が広がり、良質な組織作りとかけ離れていきます。やる気をアップする鍵がそこにあるわけではない…だからこそ、歯科助手との良い関係づくりが難しいのです。

歯科助手の本当の仕事に対するモチベーションは、「患者さんをしあわせにできる」というミッションです。
そして「ありがとうって言ってもらえる」ことでの存在承認です。

特に今の若い世代は、自分自身の存在価値を見いだせることに喜びを感じます。

私は多くの歯科助手や歯科衛生士、デンタルスタッフと接点をもちます。よく彼女たちから「お金じゃないんですよね~」という不平不満の声を聴きます。

真面目だし、純粋な方が歯科業界には本当に多いです。そんな歯科助手の本当の気持ちに気付いて寄り添い、対応することが、医院の成長につながります。

第2回は、歯科助手のモチベーションを上げるためのヒントについて解説します。

なかなか見えない歯科助手の心のうち。歯科助手のやりがいはドコにある?

歯科医院は、女性社会です。
ここが院長先生方がギャップを感じられる大きなポイントです!

歯科医師は、まだまだ男性が多いですが、クリニック全体で見ると院長先生を中心に、歯科衛生士、歯科助手など、スタッフのほとんどが女性の社会です。医院経営をうまく回すためには、女性マネジメントが非常に重要です。

マネジメントの勉強ができるところはたくさんありますが、院長先生に習得していただきたいマネジメント力は「女子マネジメント」。これを的確におさえることです。

「せっかくマネジメントを学んでも、なんか女性には受け取ってもらいにくいんだよな~」と感じることは多々あります。

女性スタッフたちからも、「月曜日になるとまた院長先生がどこかで難しいこと聴いてみて、私たちを困らせる!そして数日するとまた元に戻っちゃう!」なんて皮肉をいわれることもあります。

歯科助手は、報酬以外のどんな部分にやりがいを見いだすのか、女子ならではの行動・思考パターンがあります。歯科助手のプロフェッショナルを目指して、プロアシスタントスクールに通っている生徒の様々な事例を通して、歯科助手の心のうちを覗いてみましょう。

これを機に果たして歯科助手のやりがいや希望にこたえられているか、考えてみませんか?

まだ気付いていない?やりがい・モチベーションの「世代間ギャップ」

この記事に関心を持ってくださる方は、女子マネジメントのヒントをつかもうとしている院長先生ですから、きっと優しい方でしょう。常日頃から「まずは、歩み寄ろう」ということで、歯科助手とコミュニケーションを取ろうと努力されている方も多いのではないでしょうか?

ところが、その方法が間違っている可能性があります。コミュニケーションの取り方にも、「好ましい」「ちょっと重い・億劫」と感じ方には、世代間でギャップがあります。

それを理解せずに自分のやり方を押し通してしまうと、せっかく努力しているのに伝わらないという悲しい事態になってしまいます。

40歳代~60歳代くらいの院長先生方の価値観

40歳代~60歳代くらいの院長先生方は、高度成長期に育ち、バブル期に価値観が固定された、報酬がモチベーションになっている世代です。

「24時間、戦えますか」という有名なCMのキャッチフレーズでもわかるように、良い報酬を得られるなら一生懸命働きます。私もまさにこの世代で、お金のために24時間働きました!!笑

だからこそ30歳で開業を迎え、自分の仕事を確立する喜びを得ました。
でも、なんとなく「今の世代の方々とは違うな~」という感覚は常にもっていました。

今は、この40~60歳の世代の方が、院長先生になっていることが多い時代です。きっと私と同じように、若手スタッフとの世代間ギャップを感じていらっしゃるのではないでしょうか?

多くの院長先生は『報酬=やりがい』に直結しているため、スタッフも労働条件や報酬といった良い見返りさえあれば、働くモチベートに繋がると思ってしまいますよね。

実はこれが組織をよりよくするどころか、お局さん文化を生み出してしまうのです。労働条件が引きあがれば引きあがるほど、古く頑固になったスタッフの居心地の良い住処になってしまいます。

平成生まれの20代の若者の価値観

平成生まれの20代の若者は、まったく価値観が変わってきています。報酬はもちろん大事だけれど、そこに一番のモチベーションはありません。物があふれていて食べ物に苦労しない時代に生まれているので、「仕事をがんばれる理由」も、逆に「やめたい理由」も、原因は報酬ではないケースが多いのです。

自分自身の存在意義を認められれば、一生懸命がんばれる

それでは、何が一番大事なのかというと、自分自身の「存在意義」です。

院長先生は、報酬もそこそこ良くしているし、早く帰らせてあげているのに、「何が不満なの?」と思ってしまうことがあるかもしれません。しかし、彼女たちの価値観が報酬にないから、いつまでも分かり合えない平行線の状態になってしまうのです。

「患者さんに喜んでもらえた」「ありがとうって言ってもらえた」「院長先生や患者さんから頑張りや存在を認めてもらえたから、一生懸命に働ける」。

歯科助手の仕事は、直接医療には関われない縁の下の力持ちであるけれど、患者さんと直接コミュニケーションをとれるポジションでもあります。嬉しい言葉を掛けてもらえたり、患者さんと心の会話ができるすばらしいポジションだとも言えます。

今の若い世代の歯科助手は、このように自分自身の存在価値を見いだせることに、最も喜びを感じているのです。

SNSに自分の写真をアップする人が多いのも、承認欲求のあらわれです。今は、「存在価値」を認めてくれるなら一生懸命やれる、という時代です。

院長先生に向けた院長塾サミットや院長塾、セミナーでお話すると、みなさんが膝を打って「あっ!そうか!なるほどー。そうだったのか!!!」と驚きの声を挙げられます。

時代背景、あるいは性別が違うと価値観がこんなにも違ってくるのです。

歯科助手のモチベーションを最大限に引き出す!秘密の方法とは

それでは、その世代のスタッフたちとの最適なコミュニケーションはどのようなものでしょう。

院長先生ができるスタッフへの存在承認(モチベーションアップ術)はコミュニケーションです。なかでも「話を聴く」ということです。

話を聴くということ

勘違いしやすくて危ないのですが、話を聴く目的は、問題の解決ではないことを忘れないでください。目的は、存在の承認であるということです。

ここで男性脳と女性脳の違いがでてきます。男性は話しを聴くのが苦手。女性は気持を聴いてほしいいきものです。大きなギャップがまたまた登場です!

特に男性脳は、

  • 「問題解決する」
  • 「アドバイスする」
  • 「会話泥棒する」
  • 「結論を急ぐ」
  • 「話を整理してしまう」
  • 「聞かない!」

などがあります。
院長、どれかにあてはまりませんか?

話を聴く目的は問題解決ではなく相手を承認することです。
まずは、とにかく受け入れること。意見を言うのはそのあとです!!
順番があるのです。

そして、ここはとことん男性が我慢することです!いったん、深呼吸して我慢しながら口を挟まずに、ひたすら聴く!これが聴くポイントです。

「聞く」ではなくて「聴く」です。
字をご覧くださいね。「聴く」は耳だけではなくて、目と心を足して聴きます。

今なさっている動作を止めて、相手の様子や目をみて、心を相手の心にペーシングして、全身で聴きます。
結構疲れます!

でもこれが女性にとってもっとも重要なコミュニケーションでありマネジメントです。「聴く」ことで、関係性が構築されていきます。

院長先生からの存在承認を感じてもらえるはずです。女性同士なら普段からやっていることですが、男性や経営者がそれを実行するのは、なかなか難しいかもしれません。

院長先生に多いNG行為

男性は結論や問題解決、アドバイスを伝えるのが会話の目的であり、親切であるととらえがちです。しかし、女性はそうでありません。ただただ気持をきいてもらえたら、それが一番うれしいのです。

そこに頭の良い院長先生から適格でぐうの音も出ないような回答や問題解決をされてしまうと、自分の話や気持ちを院長には聴いてもらえない、わかってもらえない…と、もう本音が出せなくなります。

勇気を出して話したのに、「それは違う」と一喝されることもあります。
そこからお説教や講義が始まることもしばしば…。

女性スタッフからしたら「もうやだ」「面倒くさい」と思って、話すことをあきらめてしまいます。そうなると、一見、よい職場に見えても、水面下で問題が広がっていって、どんどん人が辞めていくようになります。

辞める理由は「結婚退職」「子育て」など聞こえのよい、円満退職になるようなことしか言わないため、ほとんどの場合、人間関係やコミュニケーションの問題が理由です。

院長は「本当に辞めた理由」に気づかず同じことを繰り返してしまうのです。これが「スタッフがよく辞める医院」の実態と言えます。

生き生き働ける環境づくりのために。「しあわせ思考」で院内がhappy!

スタッフが生き生き働ける環境づくりのために、院長先生には「しあわせ思考」をおすすめしています。ものごとには受け止め方がいろいろあって、解釈したとおりに現実が導かれていくという考え方です。

これは決して根拠のないプラス思考ではなく、すべての出来事には肯定的意図によって、ベストなタイミングで出逢えるようになっています。すべてに意味があり、ちょうどいいタイミングですべての出来事や環境、人と出逢えます。

そのすべてが「よかった」という結果につながっていきます。もし、マイナスな出来事に遭遇したとしても、乗り越えられないものはないですし、それがまた何らかのよりよい気づきや学び、そして結果をもたらしてくれます。

「人は鏡」といいます。院長先生が「うちのスタッフはダメ」と考えてしまうのは、院長先生にその原因があり、自分自身のそのフィルターを通して相手に映し出して見えることがほとんどです。

受け止めにくいことかと思いますが、真摯にこのような本質的なことに向き合えると、みるみる職場の雰囲気が変わっていきます。スタッフがイキイキしてきます。

院長の在り方そのものがスタッフを通して鏡のように現れます。
まずは院長自身が「しあわせ思考」を持っていることが大切です。

スタッフが院長を見て学べる、そして自分を理解してくれているからこそここで働く意義を感じ、患者さんを幸せにするミッションでますます日々のモチベーションアップができます。

そんなキラキラ輝くスタッフのいるクリニックに患者さんが集まります。
すべてのしあわせ。これをゴールデンサークルと呼びます。
ぜひ構築してまいりましょう。