「月500万円稼ぐ」「副院長を務める」など、型破りな歯科助手たち

歯科助手が副院長に?歯科助手が売り上げアップや円滑な医院運営に繋がった事例をご紹介しましょう。

実際に、医療の資格をもたない歯科助手が、副院長やマーケティング担当として医院のためになる活躍を見せています。

事例1:元ギャル。歯科医院のリーダー的存在として活躍するあみちゃん

現在、認定講師として、そして現役歯科助手として、歯科医院のリーダー的な存在としてエネルギッシュに活躍する優秀な歯科助手がいます。名前は、あみちゃん。

「自分は元ギャルで周囲を心配させたり、泣かせたりしたんです」

昔の写真を見せてもらっても、どれがあみちゃんなのかパッと見てもわからないほどの変貌ぶりです。

あみちゃんとの突然の出会い

新潟で歯科助手をしているあみちゃんと出会ったのは、2014年『第7回日本国際歯科大会』の前日のことです。Facebookで私を探して、メッセンジャーで連絡をくれました。

「はじめまして。新潟で歯科助手をしています。歯科助手を辞めようと思っています。やりがいがなくて毎日つらいからです。でも、国際歯科大会で歯科助手向けの講演があると聞いて『歯科助手でも聴けるんだ!』とビックリしました。辞める前にどうしても先生のお話を聴いてみたくなりました。明日、講演を聴きにいきます。終わったら一目でいいので、会ってください」

いかがでしょう?ものすごい行動力だと思いませんか?

メッセージをもらった私は、「絶対にあみちゃんと逢いたい!仲良くなりたい!」と思いました。

公演の後、あみちゃんは「感動しました。私、歯科助手、辞めません!もっと早く出逢いたかった。もっと早くお話を聴きたかった…!」そんな感想を伝えてくれました。

「人生のすべてがベストなタイミングで出逢えるようになってるんだよ。だからあみちゃんとは今だから会えたんだよ」私はそう答えました。

コンタクトを取った瞬間から歯科助手としての人生が変わった

人との出逢いは、その人にとってベストなタイミングで訪れます。あみちゃんは、このメッセージを書いた時から「歯科助手としての人生が変わった」と言っています。

あみちゃんはその後、新潟から1年間、東京で開催していた歯科助手のための勉強会『DASG(デンタルアシスタントスタディーグループ)』に通いました。本当にすごい決断力と行動力です。

さらに、そのあと、歯科助手が副院長を担う人材を育てるスクール『PAS(日本歯科プロアシスタントスクール)』の東京校に進みました。1年制のスクールです。

あみちゃんは、この出逢いをきっかけに、今では歯科医院のリーダー的な存在として、エネルギーを存分に発揮して輝いています。

耳を傾けてみると、元ギャル、元ヤンキーという歴史をもつ方は多くて、「私もヤンキーでした!」「俺も不良でした!」と、昔の写真を送ってくれます。

思春期の頃、社会や大人たちに反発していたのは、情熱を持て余していたからでしょう。みんな心根が優しくて、エネルギッシュな方たちばかりです。

あみちゃんのように、受講するセミナーの講師をSNSで探し出し、メッセージを送って会う約束をするというのは、なかなかできることではないと思います。

持て余したエネルギーが仕事に対する大きく強い愛に

このエネルギーは、矛先を変え、とてつもない大きな愛に変わって患者さんや医院に降り注ぎます。

歯科助手を教育する現場で仕事をしていると、多くの歯科助手との出会いがありますが、歯科助手は自分で自分の資質に気づくまで時間がかかる遅咲きの方が多いと感じます。

その分、秘めたパワーには、ものすごいものがあります。歯科助手には資格がないため、制限されることもないので、無限の伸びしろを秘めているのです。

あみちゃんのことを雑誌やネットで紹介してもいいか確認を取ると、

「私にそんな使命を与えてくださってありがとうございます。私の過去が誰かの役に立つなら何でも使っていただきたいです。仲美子先生やオフィスウエーブや歯科業界の役に立つならこんなにうれしいことはないです。何でも言ってください。何でもやります」

というメッセージが届きました。

一人の歯科助手が歯科業界のために役に立ってみたい!と言っています。

どの様に感じますか?院長先生のスタッフに、歯科業界をよりよくするために働いているスタッフはどれだけいらっしゃいますか?

あみちゃんは、PAS(日本歯科プロアシスタントスクール)でミッションを学びました。

私たちの使命は患者さんを幸せにすること。そのためには組織や歯科業界、さらに自分自身が幸せであふれていなければなりません。

彼女はこの学びを実践して実践して形にしていきました。

事例2:月500万円~600万円を売り上げる凄腕の歯科助手、阿部礼さん

歯科医院内風景
(画像=こうまる/stock.adobe.com)

歯科助手が月間500万円~600万円を稼ぎだしていると聞くと、驚くでしょうか?かつては、あり得ないことだったかもしれません。

月間500万円~600万円の自由診療を成約しているのは、凄腕のカウンセラーとして、ハッピースマイルいいやま歯科医院で活躍する歯科助手の阿部礼さんです。

弊社の日本歯科プロアシスタントスクールでデンタルコーチングを取得し、認定講師となり、デンタルカウンセラーとして自院に大きく貢献しています。(ここではデンタルカウンセラーとお伝えしますが、歯科業界では通称「TC」、トリートメントコーディネーターと呼ばれる仕事です)

デンタルカウンセラーだからこそ可能な患者さんとの信頼関係

デンタルカウンセラーとは、どんな仕事かというと「患者さんの気持ちを聴く専門家(心の専門家)」です。

患者さんが自分では無意識のうちに深層心理に抱えている「こうなりたい、こうしてほしい」という希望を、「聴く力」で引き出し、気持ちに寄り添いながら満足感を高める提案をしていくのです。

普段、患者さんが歯科医院で感じるのは、治療方針やアドバイスなどを説明してもらっても、難しくて理解しにくいということ。

それでいて、患者側の気持ちを聴いてもらえる機会は少なく、歯医者さんから提案された治療方針に意見を言うことも難しいため、「はい、(よくわからないけど)それでいいです」という感じになってしまいます。

そんなふうに今まで起こりがちだった医院と患者さんのすれ違いを失くし、深層心理に存在する理想や希望を聴く出し、寄り添い、提案して(伝える力)成約につなげるのが、デンタルカウンセラーの役割です。

人は、自分の気持ちを誰かに聴いてほしいものです。ですが、日常生活ではなかなかそんな機会はありません。

じっくり話を聞いてもらうことで「自分の話を真剣に聞いてくれる、安心できる歯医者さん」と心に位置づけされます。(ポジショニング)そうなると、他の歯科医院へ浮気することもなくなります。

売上に貢献したい!という熱い思いが全ての出発点に

礼さんによると、「元々は医院の売上に貢献したい!売上を伸ばしたい!成約しなければ!!という一心でした。

これは意識の向きが自分に向いていました。今では患者さんの思いに寄り添い、患者さんが本当はどうなりたいのか、そこにフォーカスしています。

まさに、デンタルコーチング🄬を学び意識の向きが自分から相手(患者さん)に変わったのです。これは私のパラダイムシフトです。その結果、自由診療のご契約をたくさんいただけるようになりました」と教えてくれました。

診療しない歯科助手だからこそ、医院の売り上げに貢献することができます。そうすることにより、歯科医や衛生士の有資格者が、診療に集中できる環境づくりを支えているのです。

これからさらに「予防」に力を入れる流れになっていきますが 歯が悪くなる前から歯医者さんに行くという予防の重要性を患者さんに伝えるのは、なかなか難しいところです。

デンタルカウンセラーは、「聴く力」と「伝える力」の両輪を鍛え上げます。患者さんと歯科医院との架け橋となる、今後ますます注目が高まる仕事です

事例3:歯科助手から副院長へ!院長が「もう一人じゃない」と頼りにする吉田斐さん

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(画像=直聖 安田/stock.adobe.com)

歯科助手が、副院長になる…かつての歯科業界では、なかなか考えられないことでした。時代の流れと共に、副院長の肩書をもつ現役歯科助手が、少しずつ増えています。

副院長は扇の要。広く歯科医院全体の様子を見渡し、サポートする必要があります。その立場は、医療行為以外の全般で医院を支える歯科助手にぴったりのポジションといえます。

PAS(日本歯科プロアシスタントスクール)を卒業した認定講師の吉田斐さんは、羽生市の木村歯科医院で『副院長』を務めています。

マネジメントやキャリア教育を一手に引き受ける

副院長としてスタッフのマネジメントやキャリア教育を一手に引き受ける斐さんは現役の歯科助手。副院長の肩書をもちながら、育児・家庭と仕事をパワフルに両立しています。

歯科助手が副院長になったことで、この医院では、とてもチームの連携がうまくいっています。

スタッフの教育や面談は、各職種のチーフに任せるものの、スタッフのキャリアデザインについては、斐さんがスタッフと共に考えます。

そして、スタッフが何か相談したい時は、まずは院長ではなく、副院長である斐さんに声が掛かります。

副院長の業務としては、月一回の税理士との経営会議、ホームページや広告の打ち合わせ、院内の行事やイベントの立案など。企画・提案、スケジュールは、院長と一緒に決定します。採用や面接などの人事、教育も行います。

院長先生にとっては、「一緒の目線で考えてくれる存在がいて、本当に心強い」といいます。

「いつも一人で孤独だったけれど、今は斐さんがいるので、院長にとっても頼りになる大きな存在」だと木村院長先生はおっしゃっています。

また「もはや院長以上に院長なんですよ!」などと大変に斐さんの価値を評価されていました。

斐さん自身も、今以上に院長や歯科医院の役に立てる存在になりたいと目を輝かせています。

歯科助手が歯科医院の未来を変える!

歯科助手2人
(画像=naka/stock.adobe.com)

こうした事例は、あくまで一部。プロスクールからは、たくさんの型にはまらない優秀な歯科助手が誕生しています。

歯科助手の活躍で、歯科医院の未来を大きく変えていくことができるのです。

歯科医院を盛り立てていくために、院内の人材という財産を存分に活かす方法を、一緒に考えていきませんか?

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澤泉 仲美子

株式会社オフィスウエーブ 代表取締役

歯科助手として社会人をスタート。その後は母校の学校法人三幸学園にて教員として勤務(歯科医療事務・歯科秘書を担当)。1500名の卒業生を歯科業界へ送り出す。

1997年、株式会社オフィスウエーブ設立。歯科医院スタッフ教育、セミナー、歯科医療事務コンサルティングを提供。 歯科助手はじめ院内スタッフの働くモチベーション・患者接遇・デンタルコーチングのスキルアップが専門。

医療資格に縛られず幅広く働けるのが「歯科助手の強み」と考え、スキルやテクニックとともに「人としての在り方=(人の気持ちの根っこ)」の教育に尽力。

「人生に前向きになる!明日が待ち遠しくなる!」そんなハートフルなサービスを提供している。