補助金や支援金など資金調達のアンテナを張る!歯科医院経営にも関係する最新制度について

こんにちは。 イレブン税理士事務所 飯谷慎平です。

コロナ禍であったこの1年余り、先行き不透明な時期にも安定経営を継続していただけるよう、さまざまな支援制度を活用しながら資金調達に力を注いでまいりました。そんな想いが通じたのか、これまでは、いわゆるどんぶり勘定で医院経営を乗り切っていたタイプの院長も、1時間くらい腰を据えて話を聞いてくれるようになりました。

「ここを生き抜いて、洗練された医院になりたい」と前向きになってくれる院長先生が多く、今こそ梶を切る時と、ちょうどよいタイミングでみなさまの背中を押せたと感じています。

このシリーズでは、歯科専門税理士から見たコロナ禍の医院経営について、全4回の連載でお伝えしております。3回目の今回は、歯科医院の経営にも関係する「新型コロナ対策の支援制度」について解説します。みなさまの医院の安定経営のヒントになれば幸いです。

様々な支援制度

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(画像=David/stock.adobe.com)

新型コロナウイルス感染症の影響は、未だ終息の時期が予測できません。令和3年秋以降も、新たな支援制度が出てくると思われます。

特に、歯科医院は国の施策との関わりが大きい事業のひとつです。新型コロナ対策関連の融資制度については常にアンテナを張り、先行き不透明な時代を生き抜くために、しっかりと資金調達をしていくことが大切です。

今回は、歯科医院にも関係する新型コロナ対策の支援制度について、チェックしておきたい5つの支援制度を紹介します。

日本政策金融公庫:新型コロナウイルス感染症特別貸付

■日本政策金融公庫:新型コロナウイルス感染症特別貸付

3年間、実質無利子・無担保で融資を受けられる新型コロナ対策のための特別貸付制度です。3年間で完済できれあれば、実質無利子となります。新型コロナウイルス感染症の影響を受けて一時的に業績が悪化しているとき、最高8000万円までの融資を3年間無利子で受けられます。

すでに利用中の場合も、新型コロナウイルス感染症の影響でさらなる業績悪化の事実があれば、要相談で追加融資を受けられます。

独立行政法人福祉医療機構:療貸付における新型コロナウイルス対応支援資金

■独立行政法人福祉医療機構:療貸付における新型コロナウイルス対応支援資金

こちらは新型コロナウイルス感染症の影響で利用者が少なくなり、収益が減少した場合や、もしくは施設の機能が停止した医療機関を対象に、長期運転資金を融資する制度です。こちらは当面の間、貸し付けをしています。

5年間、無利子貸付(条件あり)を行っているなど、上記で解説した「日本政策金融公庫の新型コロナウイルス感染症特別貸付」よりもいい条件で融資を受けられるため注目度の高い制度といえそうです。ただし、融資を受けるためにはさまざまな規定がありますので、確認の上、申請してください。

経済産業省:事業再構築補助金

■経済産業省:事業再構築補助金

ちまたで話題になっている、中小企業を対象とした事業再構築補助金です。 ウイズコロナ時代の経済社会の変化に対応するために、思い切った事業再構築を支援する制度となっています。補助額は中小企業で100万円~6000万円、中堅企業で100万円~8000万円まで受けられる可能性があります。

この補助金は、これまでの業種としては思い切った何らかの施策のスタートを目的としています。ただ経営が苦しいから補助してほしいというケースではなく、新しく事業をスタートして事業再構築を図る企業に対象が限られています。

例えば、事業再構築の一例として、飲食業なら新しくオンライン専門の注文サービスの構築をしたり、ドライブイン形式での販売を始めたりすることが考えられます。製造業ならECサイトでのインターネット販売の開始、運輸業なら食品等の宅配サービスの開始などが挙げられています。

歯科医院も対象にもなるといえますので、今後、医院経営から大きく転換した思い切った新しい事業をスタートする場合は申請してみるといいかもしれません。ただし、経済産業省による審査がありますので、採択されるどうかは不明です。令和3年2回目の〆切は7月2日で、3回目の締め切りは9月21日18時までとなっています。

厳しい時代だからこそ、支援制度の可能性には敏感にアンテナを張っておくべきでしょう。

IT関係の補助金

■IT関係の補助金

医院のIT環境の改善については、30万円~450万円程度の補助を受けられるIT導入補助金制度を利用できます。ただし、IT関連のツールといっても何でも構わないわけではなく、労働生産性の向上や業務の効率化を目的にしたツール、テレワーク環境の整備など非対面化を目的としたツールなど、補助金を利用して導入できるツールは限定されています。

歯科医院では、レセコン、電子カルテ関連設備の買い替えなどが対象になるでしょう。実際に、IT導入補助金を利用して、クラウド型歯科用レセコンの導入を完了した事例があります。その医院さんの場合は、レセコン導入費の3分の2程度に補助金を利用できました。

レセコンを入れることで業務の効率化を図れましたし、なによりペーパーレスになったため人員の接触や対面の機会が減り、新型コロナウイルス感染症対策にもつながりました。

IT導入補助金制度については、対象となるツールとならないツールがあります。詳しくは、医療設備の業者さんが把握していますので、連携して効率よく導入を進めていくとよいでしょう。

教育資金贈与信託

■教育資金贈与信託

例えば、祖父母からお孫さんなどへ、歯学部進学のための教育資金として贈与を行った場合、1500万円まで非課税になる制度が「教育資金贈与信託」です。 このシリーズ第1回の「院長から歯科専門税理士へ、よくあるお金にまつわるご相談Q&A」でも紹介しましたが、お子さんやお孫さんの学費に必要な資金捻出や一族の相続対策の一環としも有効です。

ただし、贈与を受ける側の年齢や血縁関係をはじめ、さまざまな条件がありますので要確認です。対象となる場合は、利用してみてはいかがでしょうか。

まとめ

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(画像=琢也 栂/stock.adobe.com)

コロナ禍の資金調達に関しては、今後も新しく新型コロナ対策関連の融資制度が出てくる可能性があります。将来の予測が経たない厳しい時期だからこそ資金余力をつけておくことが大切です。支援制度の活用の機会を逃さないよう、院長先生ご自身も補助金制度について勉強しておくべきでしょう。こちらのホームページ「あきばれオンライン」を読むだけでも情報収集に役立つと思います。

いかがでしたか?この連載では全4回のシリーズで、歯科専門税理士から見たコロナ禍の歯科医院の経営についてお伝えしてまいりました。次回でいよいよ最終回となります。

次回は、歯科専門税理士としての見識を活かしながら、どのようにしてコロナ禍の歯科医院をサポートしてきたのか、また成功している院長にはどんなタイプが多いのかといったお話しをいたします。わたしが歯科専門税理士になったきっかけなど、個人的なことも少しお話しさせていただきたいと思っています。

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