歯科医院は年商1億円をめざすべき理由と多くの歯科医院が達成できない理由

歯科医院経営において成功のひとつの目安となるのが「年商1億円」です。

それは利益だけではなく、メンタル面も含めて順調な経営を行っている開業医は「年商1億円」を達成しているというデータからも導き出されているからです。

そこで「年商1億円医院の設計図」などの著者であり、歯科医院専門税理士でもある山下剛史さんに歯科医院を年商1億円へと導く最短ルートについてお話を伺いました。

連載初回となる今回は歯科医院を「年商1億円」にするための前提や考え方について解説します。

歯科医院の成功の基準は年商1億円

pixta_69230517_M_義歯を説明する歯科医師_600_400
(画像=pixta)

なぜ年商1億円を目指した方がよいのですか?

歯科医院経営は粗利の高いビジネスモデルであるため年商が1億円なくても利益が残り、金銭的には困らない生活を送ることも可能です。

しかし、歯科医院経営とは決して楽なものではありません。集客や人材採用、マネジメントなど、勤務医時代にはなかったストレスやトラブルを考えると年商1億円はないと割に合わないところもあります。

成功の定義は人それぞれ違うため、「年商1億円あれば万事OK」というわけではありませんが、豊富な資金があれば、それを利用して叶うことや得られるもの、解決できることが増えます。

ですから開業医の先生方にはぜひ年商1億円を目指してもらいたいと思っています。

年商1億円の歯科医院はどれくらいありますか?

年商1億円というと高く険しい壁のように感じられる先生も多いと思います。

ある統計によると年商1億円を達成している歯科医院は全国に5%ほどです。

言い換えるとトップ5%に入らなければ目標の年商1億円突破は難しいということになります。

しかし、実はこの数字にはカラクリがあります。

対象となる歯科医院の母数の中には、院長が高齢で廃業予定の医院や、開業間もない医院も含まれているのです。

事実として当社のクライアントは約45%が年商1億円以上ですので、決して越えられない壁ではありません。

それなのに、なぜ多くの歯科医院が年商1億円を達成できないのでしょうか?

歯科院長は、経営において大切な下記の投資を、どんなタイミングでどれくらい行えばよいのかが分からない、というケースが多い印象があります。

  • 人を雇うこと
  • 器材に投資すること
  • 広告を出すこと

また、歯科医院はビジネスモデル上、他の業種と比べて下記のようなメリットがあります。

  • 貸し倒れがない
  • 売上の約7割は「保険請求収入」として国から入ってくる
  • 在庫がないので資金繰りで困ることが少ない

倒産が多いとはいっても、一般企業と比べたら圧倒的に少ないですしね。 日々の診療を真面目に行っていけば年商3,000万~4,000万円までは到達できますので、そこで満足してしまうドクターも多いのではないでしょうか。

また、数字が苦手というドクターも多いように思います。

レセプトの枚数や自費率などは押さえていても、税理士が持ってくる試算表が好きという方はあまりいないでしょう。

試算表は2~3か月遅れて出てくればタイムリーに把握するのは難しいし、あまり興味を持たれていない方がほとんどかと思います。

これは歯科業界全体の経営課題のひとつだと感じます。

このような肌感覚ではなく、データを重視しなければ年商1億円を目指すことはできません。

これからの時代、肌感覚では生き残ることでさえも難しくなってくると思います。

年商1億円を達成する方法とは

AdobeStock_350398927_taka_600
(画像=fotofabrika/stock.adobe.com)

どうすれば年商1億円を達成できますか?

年商1億円を達成するには「ある法則」を実践することが大切です。

そうすれば高いカリスマ性や、ずば抜けた技術がなくても目標達成の可能性が一気に高まります。

そして、その法則を実行するためには「設計図」を描くことが大切です。

設計図とは決算書などに書かれている数字や成功事例を根拠として、データを分析することです。

すると年商1億円を達成するためには、何にどれくらい投資をすればいいのか、という法則を見つけることができます。

たとえば決算書のデータからは投資すべき広告宣伝費や人件費などがわかります。

決算書に載っていないものであっても、適正なユニット数や、歯科衛生士の人数などは当社のデータベースから割り出すことができます。

また、多くの歯科院長と一緒に仕事をさせてもらっていると、定量的なデータだけでなく、成功医院の共通項のようなものが浮かび上がってきます。

それらを「〇〇先生だからできることだ」と切り捨てず、成功者の共通項を分析し、どのように業務に落とし込めば業績が上がるのかを考えることが大切です。

つまり年商1億円を達成するための設計図が必要なのです。

データの活用には専門家のサポートを受けることが有効ですか?

そうですね。

なかなか経営が軌道に乗らない場合、そのヒントを専門家に求めることもあるかと思います。

その際に顧問税理士に経営の答えを求める方もいらっしゃるでしょう。

しかし、税理士は経営の専門家ではありません。税理士への経営相談は眼科に歯の相談に行くのと同じくらい的外れな行為です。

また、コンサルタントを雇うのも1つの方法ですが、月1回の来訪で20万~30万円かかる高額なコンサルフィーを払えるのは、すでに成功している歯科医院です。

具体的には年商2億円規模の歯科医院ですね。一般的に2億円規模になると、節税を兼ねて経費を使い、その経費で売上を増やす感覚でしょうか。

お金を使えば売上が上がる感覚です。こうして経営の上手な歯科医院がさらに良い情報を得て、ますます大規模になっていくのです。

逆に売上規模が大きくない歯科医院は、情報にあまりお金を出せないので、その差は開いていく一方です。

ただし年商2億を目指すのが幸せかどうかは微妙です。

詳しくは後ほどお話ししますが年商2億円を目指すとなるとコミュニケーションスキルなどのセンスが求められます。

さらに不確実なものに大胆にお金を使えるような感覚がないと難しいといえます。

一方で年商1億円ならばやるべきことをやれば、誰もが達成可能です。

さらに本来、有益な情報を得て一番の伸びるのは「何をどう頑張ったらよいのか分からない」といった年商1億円未満の歯科医院です。

そのような歯科医院に役立つのが、経営の道しるべとなる「設計図」なのです。

次回は引き続き年商1億円をめざす理由、年商1億円歯科医院のスタッフマネジメントについて解説します。

どうぞご期待ください。

【おすすめセミナー】
・【無料】たった4ヶ月で歯科衛生士276名の応募獲得! 歯科衛生士・歯科助手採用セミナー
・【無料】矯正治療が得意な先生に贈る マウスピース矯正集患セミナー