毎日の診療・医院経営の管理業務・治療の勉強で、院長先生は日々「目」を酷使されていることと思います。
歯も大切ですが、「目」も一生もの。
先生方は「目」のケアを行っていますか?
歯科疾患と全身疾患に密接な関係があるのと同じように、「眼疾患」も何らかの病気の影響を受けたものである可能性があります。
しかも歯科医師は目を酷使する仕事でもあり、目が悪くなったら仕事も継続が難しくなります。
健康投資の一環として「目」のケアをすることで、ご自身の体が発信するSOSにいち早く気付くことができるかもしれません。
疲れ目が全身疾患につながる可能性
- 目がかすむ
- 目が重い
- しょぼしょぼする
目を酷使していると、このような「疲れ目」の症状に見舞われます。
このような症状が表れたとしても、小休憩あるいは一晩休んで回復するのであれば問題ありません。
もし、目を休めてもすぐにぶり返したり、症状が継続しているのであれば、それは「眼精疲労」といえるでしょう。
眼精疲労とは、目の痛み・かすみ・充血・乾燥等の目の症状が引き金となり、頭痛・肩こり・倦怠感・吐き気・食欲不振等の全身性の症状が慢性化した状態のことをいいます。
眼精疲労のストレスによって、不安感や抑うつ等の自律神経に影響を及ぼす等、全身の健康を害する原因になる可能性があります。
疲れ目をケアせずに放置していると眼精疲労へと発展してしまうため、こまめなケアで症状の慢性化を防ぐことが大切です。
症状によって考えられる眼疾患
つい目を酷使してしまう歯科医師。
ある特定の症状が慢性化しているのであれば、それは何らかの眼疾患によるものかもしれません。
目の不調を眼精疲労だと決めつけず、症状に思い当たる節があれば早めに眼科を受診しましょう。
時折目がかすむ
目がかすんで視界がぼやけたり、視力が急に低下したように感じる。
この症状が一時的ではなく、慢性的に起きているのであれば、「白内障」や「緑内障」が疑われます。
これらの疾患は初期の自覚症状がほとんどないため、ある程度症状が進行してから気付くことも少なくありません。
近年はデジタルデバイス等で若年層も目を酷使するため30代で発症する人も多く、年齢にかかわらず注意が必要です。
屋内でも眩しさを感じる
日差しや対向車のヘッドライトはもちろん、屋内にいても眩しさを感じる。
これも、典型的な「白内障」の症状の1つとして挙げられます。
その他、角膜が傷つく「点状表層角膜症」によってもこのような症状が表れる場合もあります。
サングラス等で眩しさを軽減しようとしても、疾患の根本的な改善には至りません。
ゴロゴロする・痛みを感じる
まぶた・眼球・目の奥などがゴロゴロする、痛みを感じる。
ゴミ等の異物が入っていないのに長く症状が続く場合は、重大な眼疾患を患っている可能性があります。
考えられるのは、「角膜炎」「視神経周囲炎」「眼窩先端部症候群」等です。
疾患によっては大幅な視力低下や眼神経の知覚障害を伴う恐れがあります。
しょぼしょぼする
目がしょぼしょぼして涙が出てくる。
この症状は眼精疲労の典型的な症状です。
目の使い過ぎの他、ドライアイやメガネやコンタクトレンズの矯正不良によるストレスで、このような症状がでることもあります。
しかし原因を解消しても症状が改善しない場合は、まつ毛が角膜を傷つける「まつ毛乱生」・白目の表皮が弛む「結膜弛緩症」・眼が大きくなりすぎる「甲状腺眼症」を発症している恐れがあります。
重篤な「病気」によって目に影響がでることも
目の不調を訴えたことがきっかけで「全身疾患」が発覚するケースは少なくありません。
「目」は毛細血管が集中する器官のため、血液に関連する内蔵機能が低下した場合に症状が表れやすいためです。
目の不調は自身の体が発信するSOSである可能性を踏まえ、症状と病気の関係性についてみていきましょう。
糖尿病網膜症
糖尿病の3大合併症に「糖尿病網膜症」と呼ばれるものがあります。
初期段階では自覚症状が見られませんが、中期になるとかすみ・瞬きの回数が少なくなる、末期になると視力の低下や飛蚊症の症状が起こるなど、病気の進行とともに症状が変化します。
緑内障と並ぶ失明の大きな要因となっていますので、一刻も早い治療が必要です。
腎機能低下
腎機能が低下すると身体から水分が正常に排泄されにくくなります。
すると、網膜の中央にある黄斑にむくみが生じ、「黄斑浮腫」を発症することがあります。
ピントが合いづらい・物が歪んで見える場合は、黄斑浮腫の治療とともに腎機能異常も疑った方が良いでしょう。
肝機能低下
目は、肝臓の状態が最も表れやすい部位だといわれています。
目は多くの血液を必要としますが、肝臓機能の低下によって健康な血液が十分に行き渡らなくなってしまうためです。
肝機能に異常があると、目の疲れ・ぼやけ・かすみ・視力低下の他、白目が血走ったり、目の周りにシワやクマがでやすくなります。
沈黙の臓器といわれる肝臓ですが、目のケアをすることで疾患を早期発見・治療できる可能性が高まります。
脳梗塞・脳腫瘍
物が見えづらい原因は「目」だけとは限りません。もしかしたら、脳の病気が引き起こしている可能性もあります。
脳疾患によって視覚路が障害を受けると、見える範囲が狭くなる「視野狭窄」の状態となり、症状が重度になれば視力低下へと進行します。
急激に見えづらくなった・物が2つに見える・まぶたが開かない等の症状があり、眼科での治療を受けても改善しない場合は、脳疾患の可能性も視野に入れ、速やかに受診することをおすすめします。
ここまで、「目」トラブルと関連する疾患についてお伝えしてまいりました。
「目」の状態は、健康寿命を大きく左右します。
日ごろから目を酷使されている院長先生方には、ぜひ「目」のケアも含め、ご自身の健康に気を付けていただきたいと思います。
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歯科衛生士でもある「あきばれホームページ」歯科事業部長の長谷川愛が編集長を務める歯科医院経営情報サイト「あきばれ歯科経営 online」編集部。臨床経験もある歯科医師含めたメンバーで編集部を構成。
2021年5月14日「あきばれ歯科経営 online」正式リリース。全国1,100以上提供している「あきばれホームページ歯科パック」による歯科医院サイト制作・集客のノウハウを元に、歯科医院経営を中心とした歯科医院に関する様々な情報を経営に役立つ観点からお届けする。