人口減少時代に突入した日本では、歯科医院経営はますます厳しくなってきています。
歯科医院が生き残るカギは、「いかに集患できるか」にかかっているといえます。
しかし、「集患対策をしてもなかなか成果がでない」と悩んでいる方や、「開業を予定しているが集患に不安がある」という先生もいらっしゃるのではないでしょうか。
本連載では、低コストで効率的に集患できる施策についてお伝えしていきます。
今回は、今や集患に決して欠かせない効果的なホームページの作り方と、成功の鍵をにぎる制作会社を選ぶポイントについて解説します。
歯科医院が患者を集めるには?
歯科医院が患者さんを集めるには、どのような方法が適しているのでしょうか。
その答えを見つけ出すためには、患者さんが歯科医院を探す際にどのような行動を取るのかを考える必要があります。
病気になった時、どうやってクリニックを探しますか?
患者さんの行動は、歯科医院に限らずクリニックや病院探しにも共通しています。
ある人が「どうも耳が痛い」と感じ、耳鼻咽喉科のクリニックを探す時にどういう行動を取るでしょうか。
一般的には以下のような行動を取る人が多いのではないでしょうか。
- 家族や知り合いに「どこかいい耳鼻咽喉科のクリニックはないかな」と聞く
- インターネットで検索して探す
- 「たしか駅の東口に耳鼻咽喉科があったよな?」と記憶をたどる
ここでは3つの経路を例にしましたが、どれも次のステップで共通するのは、「医院のホームページを参照する」という行動に移ることです。
家族や知り合いに評判を聞いても、看板やクリニックの建物を思い出しても、すぐにクリニックを訪ねることはせず、アクセスや院の雰囲気、先生の経歴など一度ホームページで確認するわけです。
歯科医院に患者が集まる経路(開業後)
これは歯科医院もまったく同じです。開業後しばらく経った歯科医院であれば、新しい患者さんが集まる経路は基本的には次の3つです。
- 既存の患者さんの紹介(口コミ)
- 歯科医院の看板・建物
- インターネット広告
そして、この3つの経路においても、ほとんどの人がその歯科医院のホームページを閲覧してから来院することになります。
歯科医院に患者が集まる経路(開業時)
それでは、開業したての歯科医院のケースを考えてみましょう。
この場合、「1.既存の患者さんの紹介(口コミ)」と「2.歯科医院の看板・建物」の集患は期待できません。
なぜなら、開業したての歯科医院に既存の患者さんはおらず、また新規の歯科医院は場所も知られていないため、歯科医院の前の看板や建物もほとんどの人が目にしていないからです。
そうすると、期待できるのは「3.インターネット広告」となります。
また、開業直前の数回のみのチャンスとして、あります。
内覧会は地域住民に対して、医院の設備を紹介したり、院長先生やスタッフの人となりに接してもらったりすることができる貴重な場です。
適切な内覧会の開催は、新規開業する歯科医院を効果的にPRすることができます。
この内覧会の効果があるうちに、集ってくれた人々を医院のホームページへと誘導することが重要です。
ホームページを閲覧してくれるようになって初めて、新規の患者さんとして定着化するのです。
ということは、いずれにしても集患のためにはホームページをきちんと作り込むことが必須であることを示しています。
また、ホームページへの集客のためにSEO(検索エンジン最適化)を施し、インターネット広告を打つことがありますが、これらの施策が効果を発揮してくるのには時間がかかります。
最低でも開業3ヶ月前にはホームページをリリースして、SEOやインターネット広告を施していく必要があります。
ホームページ制作の現状
さて、ここからは歯科医院のホームページ(以下HP)制作に関して、少し深掘りして考えてみましょう。
HP制作業界の黒歴史
10年近く前までの長い間、歯科業界のHP制作は300~500万円の高額ページを作り込み、制作会社と5年間といった長期リース契約を結ぶというのが主流でした。
こうしたHP制作のあり方が、2013年くらいまで歯科業界を席巻していたのです。
しかし、HP制作というものは、本当にそんなにコストがかかるものなのでしょうか。
私たちはこうした制作業界のあり方を、あえて「黒歴史」と呼んでいます。
ちなみに、私たちあきばれホームページ歯科事業部がこういった流れに疑問を呈して30万円でHP制作を始めたのが、2013年10月です。
歯科医院のHP制作が高い理由
歯科医院のHP制作が高額になる理由として、以下があげられます。
- オーダーメイドで凝ったデザインにするから
- 高額のコンサルティングがセットだから
- SEO保証付き、ネット広告付きだから
まず、「1.オーダーメイドで凝ったデザイン」という点ですが、本当に必要なのかを疑ってみる必要があります。
凝ったデザインにすることによって、アクセス数が増えたのか、反応率が上昇したのか検証する必要がありますが、多くの場合、そのような検証はされていないといえます。
続いて「2.高額のコンサルティング」ですが、歯科医院がどのようなコンサルティングを受けたいのかを明確にしておかないと、制作会社の言い値で費用を払い続けることになってしまいます。
「3.SEO保証付き、ネット広告付き」については、本来HP本体の制作費とは切り分けて考えるべき費用が、一緒になってしまっているといえます。
どんぶり勘定になることで、初期費用が過大なものになっているのです。
HP制作会社の選び方
それでは、よい制作会社を選ぶためには、どのような視点が必要でしょうか。
いうまでもなく、歯科医院のHPを制作することが得意な制作会社を選ばなくてはいけません。
ポイントは下記の5点です。
最低これだけはおさえておくべき点
歯科医院のHPを制作するにあたって、最低限わかっていないといけないのは以下の2点です。
- 医療法に対応できること
- 歯科に詳しく、歯科の制作実績が多いこと
制作会社がこの2点を理解していないと、院長先生の負担がとても大きくなってしまいます。
1の医療法への対応ですが、とくに問題になるのが「医療広告ガイドライン」への対応です。
医療広告ガイドラインとは歯科を含む医療機関の広告規制の指針を示したものです。
これに違反すると保健所によって医院名が公表されることがあります。
医院名が公表されれば、患者さんからの信頼は失墜しますし、今後の集患にも重大な影響が出ることになります。
また、罰則が適用された場合、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科されます。
2の歯科に詳しくない制作会社がHPを制作すると、こんなことが起こりえます。
- 専門用語が通じない
- 歯科業界の常識が通じない
- 医院ならではの事情がわからない
- 文章が医療的にとんちんかん
このような原稿が上がってくると、チェックをする院長先生の負担は莫大なものになります。
ただでさえ診療で忙しいのに、原稿を一からチェックし、修正指示を出し、さらに原稿チェック…を繰り返すのは大変な労力になります。
さらにおさえておきたい3つのポイント
さらに、以下の3つポイントが重要になります。
- 初期費用が安い 歯科医院を開業したばかりの頃は、短期間で方針が変わる可能性があります。
すぐにHPの修正をする必要が出たときも、初期費用が抑えられていればトータルコストは低く済みます。
- 長期契約ではない(解約しやすい) 歯科医院を経営していると、HP制作の方針が変わり、制作会社を変更したいと思うこともあります。
その意味で、長期の契約や契約期間に縛りがある分割払いは避けたほうがよいでしょう。
- 短納期 先ほど申し上げた通り、HPは開業の3ヶ月前から公開できるようにしておきたいところです。
HPの制作は、一般的に準備から公開まで半年から1年かかります。
なるべく短納期で仕上げてくれる制作会社がいいでしょう。
まとめ
患者さんが歯科医院に来院する際は、どのような経路であってもHPを見てから来ることがほとんどです。
新規開業した歯科医院であれば、なおさらHPが重要になります。
そして、制作会社を選ぶポイントは5つです。
- 医療法に対応できること
- 歯科に詳しく、歯科の制作実績が多いこと
- 初期費用が安い
- 長期契約ではない(解約しやすい)
- 短納期
次回は、主に自費診療におけるHP制作のポイントを解説したいと思います。
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あきばれホームページ 歯科事業部長 / 主席コンサルタント
歯科衛生士
歯科衛生士資格を持つWEBコンサルタント。オーラルケア、ホワイトエッセンス、エイチ・エムズコレクションにて、通算9年間にわたり歯科衛生士として活動。 WEBコンサルタントとして600サイト以上の集客コンサルティング、100サイト以上のライティングを手がけ、WEBサイトの反応率を十数倍にした実績を多数持つ。
現在は、全国で1000を超える歯科医院のHP制作を手がける【あきばれホームページ】歯科事業部長としてWEBを使った集患や採用の支援を行っている。本コラムでは、集患はもとより、スタッフの採用やマネジメントについても解説している。
株式会社オーラルケアにて、予防歯科の普及活動やDHむけ情報誌「タフトくらぶ」創刊に編集者として携わる。その後、創業期のホワイトエッセンスに勤務。
2002年 有限会社エイチ・エムズコレクション入社。
歯科商品の企画やセールスプロモーション、執筆活動(著書:医学情報社OralCareBook)、歯科医院むけコンサルティング、介護施設むけに口腔ケア指導を担当する。また、トクヤマデンタル社にて、義歯・接着関連製品の企画・販促に携わる。
オーラルケア、ホワイトエッセンス、エイチ・エムズコレクションにて、通算9年間にわたり歯科衛生士として活動。
2008年 株式会社WEBマーケティング総合研究所入社。
2013年 歯科に専門特化したホームページ作成サービス【あきばれホームページ歯科パック】の企画を立案し、サービス提供を開始。
2016年 歯科への総合的なWEB集客を支援すべく、歯科事業部を立ち上げる。ホームページ制作だけでなく、歯科医院向けにWEBを使った集患支援を行っている。