歯科医院で内覧会をやるべき理由と成功させるためのポイント

歯科医院の内覧会はイベントプロモーションの一種であり、自院の認知度アップや課題把握などに役立ちます。

しかし、内覧会を開催するにもノウハウが足りない、何をどう進めるべきかわからないという先生も多いのではないでしょうか。

この記事では、歯科医院で内覧会を行う目的や準備の流れ、内覧会当日の進め方について解説します。

歯科医院で内覧会を行う目的とメリット

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(画像=pixta)

歯科医院の内覧会は新たに開業したり、移転リニューアルしたりするタイミングで開催しますが、単なるお披露目のための形式的な見学会・交流会ではなく、経営を左右する重要な施策です。

そこで、歯科医院で内覧会を行う目的をメリットとともに解説します。

地域での認知度アップ

歯科医院の経営を安定させるためには、その地域における自院の認知度を高めて、多くの患者さまに来院してもらう必要があります。

内覧会は、主たる患者さまになってくれる近隣住民の方々にダイレクトに訴求できる効果的なプロモーション方法です。

院内の設備やデザインを直接見てもらいながら、院長やスタッフとコミュニケーションをとってもらうことで、開業後の来院へのハードルもぐっと下がります。

開院前のアポイント獲得

開業や移転当初からスムーズに経営を軌道に乗せるためには、歯科医院の開院前から患者さまのアポイントをとることが重要となります。

内覧会に来てくれる方の多くは近隣を生活圏としている、もしくは現在通院している歯科医院に不満がある(歯科医院を探している)と想定されるため、継続的に来院してくれる可能性が高いのです。

開院前に一定数の予約をとっておけば、好調なスタートダッシュを切れるので、結果として初期の経営安定につながります。

患者さまの意見やニーズを聞ける

内覧会は自院をアピールできるだけではなく、患者さまの意見やニーズを直接聞ける貴重な機会です。

院内を案内しながら、その地域の患者さまの悩みや歯科医院への要望をヒアリングできるので、診療メニューやスタッフの対応フローを検討する際の参考になります。

また、より詳細なアンケートを自然な形でとれることも内覧会のメリットです。

口頭だとなかなか聞けない希少な情報が手に入りやすいので、あらかじめ医院の課題に気づく機会にもなり得ます。

スタッフのモチベーションアップ

歯科医院の経営は各スタッフの協力があって初めて成立するため、スタッフのモチベーションアップを図ることも大切です。

多くの患者さまとコミュニケーションをとれるほか、集客のためのイベントやアクティビティなどで盛り上がる内覧会は、スタッフの意識向上にもつながるため、良い形で開院を迎えられるでしょう。

また、内覧会の準備~開催の過程を通じて、院内の結束力を高められることもメリットです。

歯科医院で行う内覧会の準備の流れ

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(画像=pixta)

歯科医院の内覧会を成功させるためには、先述した開催目的やメリットを踏まえたうえで、必要な準備を済ませることが大切です。

ここからは具体的な取り組みを交えて準備の流れを解説します。

日時や内容のプランニング

内覧会はイベントの企画や備品の手配といった準備に手間がかかるため、開院日から逆算して早めに日程を決めて動くことが大切です。

あらかじめ綿密なスケジュールを立てておけば、効率的に準備を進めることができます。

日程については立地条件や診療スタイルにもよりますが、開業日直前の土日2日間での開催が集客しやすいのでおすすめです。

来院される方の活動時間帯を考慮すれば、休日なら開催時間は10時~16時頃をメインとするのが適切でしょう。

ターゲットとする患者層によっては、平日の木曜・金曜を含めて3~4日間の開催とするケースもあります。

また、業者に依頼する場合も、相談やプランニングに時間がかかることを考慮して早めの連絡を心がけましょう。

チラシなどによる広告プロモーション

一般的な歯科医院の場合、基本的に近隣住民が内覧会のターゲットとなります。

そのため、折込チラシやポスティング、地方紙への広告掲載といったアナログな手法が高い効果を発揮します。

また、チラシや雑誌広告を見てインターネットで検索するケースも多いため、それを想定してホームページも早めに作成・整備しておきたいところです。

広告にホームページ用のQRコードを掲載すれば、より多くのアクセスを獲得できるので、予約や問い合わせの増加につながります。

事前のシミュレーション・トレーニング

内覧会はそう何度も開催するものではないので、対応に慣れている院長やスタッフは多くありません。

せっかく集客に成功しても、当日の運営・案内をスムーズに回せなければ、本来の目的を達成できなくなるどころか、かえって評判が悪くなる可能性もあります。

内覧会を滞りなく行うためには、事前の予行演習が欠かせません。

ミーティングで役割や段取りを細かく決めたうえで、全体のシミュレーションや各イベントの練習を実施すれば、当日も落ち着いて対応できるようになります。

内覧会当日に使う物の用意

内覧会は自医院の魅力をアピールしたり、患者さまの意見や要望を集めたりする場なので、それに合わせて下記のような物を用意する必要があります。

  • イベントブース設営用の機材
  • イベントやアクティビティで使う備品
  • 記念品
  • 医院の案内資料
  • 内覧会開催の看板
  • 院内掲示用POP
  • 当日予約用の台帳・予約システム
  • アンケート用紙

準備物によっては業者への依頼が発生したり、作成に時間がかかったりするので、スケジュールも考慮しながら対応を進めましょう。

歯科医院の内覧会当日の進め方

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(画像=pixta)

内覧会は開催するまでにも準備することが多く大変ですが、無事開催を迎えることがゴールではなく、そこが開業や移転におけるスタート地点です。

最高のスタートダッシュを切るためにも、内覧会当日の進め方を押さえておきましょう。

積極的に呼び込みを行う

内覧会は多くの方々に来場してもらうことに意義があるため、当日に呼び込みを行うことも大切です。

実際、気になっていても来場しようかどうか迷っている方は多いので、積極的に声掛けをしましょう。

興味がない方であっても、声掛けをすると「たまたま時間が空いている」程度で足を運んでくれるかもしれません。

また、医院の入口前や最寄り駅周辺などで呼び込みをすれば、たとえ当日来場してくれなくても認知度を高められるので、効果的なプロモーションとなります。

スタッフが丁寧に院内を案内する

内覧会において院内の見学は重要ですが、来場者に院内を自由に見てもらうようなスタイルは望ましくありません。

できるだけスタッフが付き添って案内するほうが、院内の設備や診療内容にも興味を持ってもらいやすくなります。

来場者からの質問も聞きながら丁寧に案内して、最終的には予約や来院検討につなげることを意識しましょう。

また、スタッフでは答えられない質問を投げかけられた場合でも、必ず院長に確認をとって、来場者が納得できる回答を提供したいところです。

各種イベントを開催するのも効果的

内覧会は歯科医院の経営に関わる重要な施策ですが、来場者から見ればちょっとしたお祭りのような行事です。

一方、歯科医院は今でも怖い・痛いといったイメージがありますが、内覧会はそれを取り払うエンターテインメント性の高いイベントを開催する絶好の機会となります。

特にお子さまやファミリー層を取り込むうえで、歯に関するゲームやクイズといったアクティビティを用意すると、歯科医院は楽しい場所というイメージを与えられるので効果的です。

その他、余裕があれば、口腔内チェックや相談会といった、より直接的に来院につながりやすいイベントも検討しましょう。

予約特典やプレゼントを用意する

歯科医院の内覧会では、来場者向けに記念品や粗品といったプレゼントを用意するケースも少なくありません。

内覧会当日に予約してくれた方向けの特典として提供すると、予約を検討している方の気持ちを後押しできます。

プレゼントの内容はさまざまですが、歯ブラシや口腔ケアグッズなど歯科に関連していて、なおかつ来場者に喜んでもらえそうなものを選ぶといいでしょう。

また、内覧会での説明を印象付けたり、持ち帰って内容を読んでもらったりするため、院内説明チラシやパンフレットを用意するのも有効です。

まとめ

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(画像=pixta)

歯科医院の内覧会は、自院を知ってもらうための重要な機会です。

診療での強みをアピールしたり、気軽に来院しやすいイメ―ジを与えたりすれば、開業初期の経営面で良い影響が見込めます。

また、患者さまの意見やニーズを確認できることも内覧会のメリットです。

今後の課題やその解決策を見出す貴重な機会にもなるので、多くの来場者からリアルな声を集めることも意識してみてください。

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あきばれ歯科経営 online編集部

歯科衛生士でもある「あきばれホームページ」歯科事業部長の長谷川愛が編集長を務める歯科医院経営情報サイト「あきばれ歯科経営 online」編集部。臨床経験もある歯科医師含めたメンバーで編集部を構成。

2021年5月14日「あきばれ歯科経営 online」正式リリース。全国1,300以上提供している「あきばれホームページ歯科パック」による歯科医院サイト制作・集客のノウハウを元に、歯科医院経営を中心とした歯科医院に関する様々な情報を経営に役立つ観点からお届けする。