歯科助手の退職理由は人間関係?気持ちよく働ける職場づくりとは

「せっかく雇った歯科助手がすぐ辞めてしまう」「なかなか人材が定着しない…」というお悩みを抱えていらっしゃる院長先生は多くいらっしゃいます。

歯科医院に限らず、離職の理由として上位に上がることが多いのが職場の人間関係です。院長や同僚との関係性は、仕事の質やモチベーションに大きな影響を及ぼし、時に退職の原因にもなりえます。

今回は、歯科助手が陥りがちな人間関係の問題について、一歩深く踏み込んで解説します。

歯科助手が悩む人間関係の問題

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(画像=こうまる/stock.adobe.com)

院長と合わない・パワハラを受けた

歯科助手は治療のアシスタントに入ったり、受付・予約管理を担当したりするため、院長(歯科医師)と一緒に仕事をする機会が多いものです。

この際、

  • 診療補助がスムーズにできない
  • アポイントメントをうまく回せない

など業務がスムーズに動かないことでフラストレーションを感じた歯科医師が、歯科助手につい強く当たってしまうことも。きつい態度を取られ続ければ、歯科助手は精神的に参ってしまいます。

歯科医院では、院長が男性で他のスタッフはほぼ女性、というパターンが一般的です。男性と女性でコミュニケーションへの考え方が違うことが多いため、人間関係で問題が生じやすいと考えられます。

例えば、男性は会話の結論や結果を最短距離で求める傾向にあるため、女性が重要視する結果に至るプロセスや共感性を軽視しがちだと言われています。

歯科医師からのセクハラに悩まされる

また、女性の割合が多い歯科医院では、歯科医師をはじめとする男性スタッフからのセクハラに悩む歯科助手も少なくありません。

女性スタッフの外見やプライベートについて必要以上に触れることは極力避けるよう注意しましょう。少ないケースではありますが、女性から男性へのセクハラも近年では問題視されています。

職場でのセクハラ・パワハラはスタッフの離職理由になるだけでなく、法的トラブルにも発展する大きな問題です。こうした問題は放置せず、早急に対処しましょう。

先輩スタッフにちゃんと仕事を教えてもらえない

歯科助手は資格が無くても従事できるため、未経験者が入職するケースも多い職種です。しかし、受付から診療補助まで幅広く兼務するため、実際には覚えることの多い大変な仕事です。

さらに、一般的な規模の歯科医院なら1人~少人数で業務を回すケースも多く、先輩スタッフが新人教育に割く時間がないことも多々あります。

こうした状況下で中々仕事を覚えられない歯科助手が、他のスタッフからミスや手際の悪さを責められて孤立し、やる気を失って早期離職することは決して少なくないのです。

職場に上手くなじめずに孤立しがち

歯科医院は80%が個人経営。従業員数は平均で5人未満という小さな組織です。少人数の職場は、関係が良ければフレキシブルに業務に対応することができる反面、ひとたび関係が悪化すれば逃げ場のない居心地の悪い場所になります。

さらに歯科医院では、先述のような男女差による人間関係構築の難しさもあります。一度コミュニケーションに齟齬が生じたり、スタッフ1人が孤立したりすれば、人間関係をリカバリーするのは簡単ではありません。

専門資格を持たない歯科助手は、院内での立場が弱くなりがちな傾向にあることも孤立しがちな要因として挙げられます。

歯科助手が人間関係を理由に退職しないための対策

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(画像=Paylessimages/stock.adobe.com)

教育体制を整える

歯科助手の業務は

  • 受付対応
  • 診療補助
  • 在庫管理
  • レセプト作成

など多岐にわたり、相応の知識と経験が求められます。

仕事の合間に口頭で細切れに教えるだけではとても知識は定着しません。また、診療補助でのバキューム操作や石膏注入などの実技は、見て覚えるだけでなくしっかりとしたトレーニングが必要です。

歯科助手が仕事に手応えややりがいを感じ、働く歯科医院に貢献したいという積極的な気持ちを持つためには、コストを惜しまず教育体制をきちんと整えることが非常に重要です。

スタッフ同士の仲を深める工夫を

歯科助手が歯科衛生士や歯科医師を信頼し、風通しの良い人間関係を構築するためには、スタッフ同士の中を深める工夫をすることも大切です。

例えば、定期的に院内でミーティングを行い、歯科助手が抱える仕事の悩みや疑問を聞き出したり、歓送迎会や忘年会、不定期の食事会を開いて親睦を深めたりしてみましょう。スタッフの誕生日をみんなで祝うことを定例にするのも良いアイデアです。

必ずしも大仰なイベントにする必要はありません。小さな工夫でもこまめに実践することでスタッフたちの絆を深められるだけでなく、院長がスタッフ間に流れる空気を読み取る機会にもなります。

定期的に面談する機会を作る

歯科助手をはじめ、スタッフ1人ひとりと定期的に面談する機会を作るのも大切です。

人間関係の問題はマネジメントを担う院長が解決すべきもの。定期的にヒアリングする機会を設けて、スタッフのモチベーション低下や離職リスクの要因となっている問題を吸い上げ、早期に解決する意識を持つことが重要です。

院内ミーティングの場では、人間関係の悩みは言いづらい場合もあります。パワハラやセクハラといった問題を見聞きしたら、当該スタッフにすみやかに事情を聞き、職場は自分を守ってくれる存在だと知ってもらいましょう。

また、古参のスタッフへのヒアリングも大切です。新人教育などの悩み相談に乗ることで、院内の人間関係に多角的にアプローチできます。

優秀な歯科助手の確保は医院にとっての重要課題

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(画像=taka/stock.adobe.com)

厚生労働省の基幹統計によると、1996年に10万人以上いた歯科助手は2017年には7万人に減少しました。

患者さまへのカウンセリング・サービス強化の需要や歯科衛生士の不足から、質の高い歯科助手を求める傾向は強くなっていますが、売り手市場である歯科助手の人材不足が続いています。

このような状況の中で優秀な人材を獲得し、定着率を高めるためには、働きやすい職場作りが大切です。また、歯科助手は教育次第では売上や自医院の印象を大幅に上げる人材に育つ可能性も十分にあります。

すぐに辞めても補充可能な雑務要員と捉えず、長く働いてくれる優秀なスタッフを育てようという意識を持つことが、結果として自医院の経営に大きなプラスとなることを覚えておきましょう。

まとめ

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(画像=taka/stock.adobe.com)

歯科助手の大きな離職理由である職場の人間関係を改善するためには、院長自らが積極的に問題に歩み寄り、解決する姿勢を見せることが大切です。

多くの会社でコンプライアンスが重視される昨今、歯科医院でも従業員が気持ちよく働ける職場を目指すことが優秀な人材の確保、ひいては医院の円滑な経営につながります。

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