レセプト点検のコツを解説 返戻を抑えるポイント

レセプト業務はルールが細かく、毎月処理が面倒だと感じている先生も多いのではないでしょうか。しっかり点検したつもりで提出しても、思わぬところで返戻になってしまうと、ただでさえ日々の診療で忙しい時間がさらに圧迫されてしまいます。

この記事では、レセプト点検のコツやミスへの対策をご紹介します。返戻をどうにか減らしたいと悩む方は参考にしてみてください。

レセプト点検を徹底すべき理由

返戻対応の手間や減点・請求漏れが発生する

基本的に返戻の理由は、以下の2点です。

  • 患者さまの氏名や性別、被保険者番号の間違いなどの「事務処理上の不備」
  • 病名や治療部位の記載ミスなどの「診療内容の疑義照会」

きちんと確認しないと二度手間になったり、訂正が終わるまでその分は入金されなかったりと医院の収入にも関わってくるので注意が必要です。

月ごとのチェックに加え、毎日の業務の中で入力ミスがないかどうか確認を徹底することが返戻を防ぐことにつながります。

厚生局は保険医療機関の指導・監査を強化している

近年、厚生局は保健医療期間の指導や監査を強化しているのをご存知でしょうか。

指導内容はその医療機関の状況によって変わりますが、患者さまからの情報提供があったり、一件当たりの点数が高い状況が続いたりした場合には、各都道府県や厚生局から個別指導が入ることがあります。

2019年においては、医科の保険医療機関に対する個別指導は1,639件、歯科については1,348件となっています。一方、診療所数に対する割合で見れば、医科は約1.5%(1,639÷102,616)、歯科は約2%(1,348÷68,500)。個別指導が入る割合は、実は医科よりも歯科のほうが多いのが現状なのです。

また、診療内容やレセプトに不正や著しい不当があると監査が入り、その結果によっては保健医療機関取り消しなどの厳しい処分を受ける恐れもあることを覚えておきましょう。

レセプト点検でチェックすべきポイント

レセコンのエラー表示をきちんと見る

レセコンのシステムには保険点数や算定ルールが組み込まれており、ルールに違反した入力にはエラーが出るようになっています。

入力時にエラーが生じた場合は、メッセージを無視せずにエラー内容を確認して入力内容をその都度訂正しましょう。

小さな見落としの積み重ねが、月次チェックでの大量の訂正や返戻につながってしまうので、普段の入力から注意深く行うことが大切です。

病名と治療部位が正しく入力されているか?

心当たりがある先生も多いかと思いますが、レセプトのミスとして代表的なものに病名や治療部位の誤入力が挙げられます。

歯科治療は長引くことも多く、病名や治療部位が間違ったままだと訂正に大変な手間がかかってしまうので気を付けましょう。

また、治療の過程が複雑になるとミスが起きやすいので注意が必要です。例えば、SRPが終わりP検(歯周病検査)も済ませた後、歯石が残っていて再度SRPを行った場合には、もう一度P検をしなくては次の治療に進めません。ちなみに歯冠修復前後の歯周治療は個別指導で指摘されやすいポイントです。

根管治療などで長引くときや、同時並行で治療を進めているときには特に注意が必要です。疑い病名での投薬がないかもチェックしましょう。

過剰請求されていないか?

レセプト点検のときには、過剰請求になってしまっていないか気を付けて見ることも大切です。

自費診療のみにもかかわらず再診料を算定したり、同日・同月算定不可のものを請求していたりすると、過剰請求となってしまいます。例えば、インレーセット後の抜髄や、FMC除去とコア除去の同時算定はできませんので注意しましょう。

また、歯科医学的に不適切あるいは必要に乏しいと思われる処置があった場合は、個別指導で指摘される恐れがあります(歯周組織検査や歯周治療、チェックバイト検査、うがい薬の処方など)。

レセプト点検の精度を高める方法