単なる雑用係じゃない! 歯科助手がクリニックで果たす様々な役割

専門は、人財教育・定着・のためのホスピタリティーやコミュニケーションの知識と土台構築です。特に、特別な資格のない歯科助手教育に注力し、9年前に副院長を担う歯科助手教育を目指す、「日本歯科プロアシスタントスクール」を開校し、東京、大阪で展開しています。 1年間のスクールで現在8期がスタートしています。(見学可能です)

歯科助手の役割は、クリニックの補佐的なものだと思っていませんか? 特別な資格もなく、目的意識も薄く、入れ替わりが一番激しい職種かもしれません。 しかし、全国には副院長を担う歯科助手が活躍していたり、クリニックの司令塔としてマネージメントや経営を担当している歯科助手もたくさんいます。

私はその可能性をお伝えしたいです。歯科助手ご本人にも、そしてこの記事に目を通してくださる院長先生はじめ有資格者の方々にも。 有資格者がさらにその技術や医療に専念でき患者さんに最良の治療をご提供できるためにも、歯科助手のプロ意識教育や活躍の場を広める活動は大変重要です。

私は社会人1年目を歯科助手でスタートしました。そこからもう30年以上も歯科業界を離れることができないほど、歯科業界に夢中になっています。そして生まれ変わっても「歯科助手になりたい!」のです。(4冊目の著書、クインテッセンス出版より「生まれ変わっても歯科助手になりたい」は2021年1月に出版され、発売前の予約時点で、Amazon売れ筋ランキング1位になりました)

なにも肩書にこだわるわけではありません。副院長になることが目的ではありません。 例えば、月間500万円~600万円を稼ぎだす歯科助手もいます。 さらにお金を稼ぎだすことだけが目的ではありません。 歯科助手の仕事に夢や希望を持ち、やりがいを感じ、人財教育を手掛けて大活躍している歯科助手や医院経営の要となって活躍する歯科助手がいます。

多くのクリニックや院長先生、スタッフさんと接して、つくづく思うのは 「スタッフ教育・定着」がうまくいかない!という悩みをびっくりするほど多く持たれているということ。 反対からみたら「スタッフ教育と定着」が成功されているクリニックが組織としての成功を納めているということです。

スタッフ教育の中でも、歯科助手の捉え方や可能性を存分に引き出し、輝かせているクリニックや院長先生は1歩も2歩も先を見て経営やチームビルディングを確固たるものにされています。

こちらのサイトで数回にわたって、私が行い実績をだしている、歯科助手の教育・定着・可能性の引き出し方をお伝えします。それでは第一回目「歯科助手は単なる雑用係じゃない!~歯科助手がクリニック運営で果たす様々な役割〜」のスタートです。

ウィズコロナ時代の歯科助手の役割は

ウィズコロナ時代となった今、歯科業界は、この先もどんどん様変わりしていきます。 これまで、歯科助手という職種は、売り手市場でした。歯科助手であれば、「どこにいっても働ける」という感覚だったかもしれません。なにしろ求人倍率はおよそ10倍なんていう時代もありました。引く手あまたな状態だったのです。

けれども、そんな歯科助手にとって蜜月な時代も終わりを告げようとしています。 世界中の専門家や知識人によると「アフターコロナの時代は来ない」といわれていますから、これから社会の在り方や価値観が変化していくことを、わたしたちも受け入れていかなければなりません。 ウィズコロナの時代が歯科助手にどのような影響を与えているのでしょうか。

歯科業界にホスピタリティあふれる人材が流入してくる!?

ウィズコロナ時代は、サービス業に従事していた優秀な人材が、新しく仕事を求めるケースが増えます。 例えば、航空会社に勤務していたCAや、一流ホテルのスタッフ、ブライダルコーディネーターといったホスピタリティあふれる人材が仕事を失い、歯科助手という職種に光明を見出して、歯科業界へ流入してくる可能性が高いのです。

そうなると、単なるホスピタリティだけではなくこれまで以上に、心の在り方や本質が問われる時代になっていきます。歯科助手のプロスクールやセミナーでは、「もっともっと、コミュニケーション力を引き上げていかなくては、これまでのような働き方では通用しなくなる」ということを伝えています。

これからは、平均寿命が年々伸びていき、『100歳まで生きる時代』になるという背景があります。女性も結婚して家庭に入るという時代ではないですし、60歳で定年退職という、これまでの概念もなくなっていきます。 パートナーだって仕事を失うリスクがあるのですから、もっともっと女性が自活力をつけていかなければなりません。

ウィズコロナ時代は、これまでと同じようにはいかない、意識を変えていかなければならない時代なのです。

日本歯科プロアシスタントスクールや自社開催セミナーでも、 「ただ、毎日勤務していればお給料がもらえる、という感覚で働くのではなく、組織の一員として、経営者感覚で自分もお金を稼ぎだしていく」 という視点の重要性をつたえて指導しています。

歯科助手は雑用係?ひと昔前の古いイメージで止まっていませんか?

ところで、歯科助手ってどのようなイメージを持っていますか? ひと昔前は、歯科助手のイメージといえば、「誰にでもできる」とか、「若くなくちゃダメ」とか、「みんなのお手伝いをする小間使いさん」とか、そんな風に思われがちでした。昔のイメージというよりも、今でも歯科助手といえば、そんな風に思われているケースも少なくありません。

歯科助手側にもそう思わせてしまう言動がありました。結婚までの腰かけとか、すぐに辞めてしまうとか、一生の仕事と考えていないケースも多々あります。クリニック側と歯科助手、お互いさまの問題ですね。

けれども時代は移り変わり、またよりよく常に前進しています。ひと昔前のイメージでとどめることなく、互いの在り方や役割を大いに見直しし改善させましょう。 歯科助手が、「資格が必要ないから誰にでもできる」という仕事だったのは、今はもう昔の話。今の歯科助手の活躍ぶりを知ると、「うちの医院でももっと歯科助手の可能性や能力を引き出してあげよう!それがクリニック全体の生産性をあげみんなのしあわせ!」と考えることでしょう。

歯科助手は、もっともっと、歯科経営のためになる役割を担える存在なのです。

歯科助手は、医療資格をもたないからこそ、幅広い業務に携われる!

実際に、歯科助手の仕事は幅広く、多岐にわたります。歯科助手には専門資格がないからこそ、型にはめることなく自由な活躍が可能です。また医療以外のプロになれるという強みがあります。患者さんの治療以外の活躍の場、可能性の場は宝庫です。

マネージメント、マーケティング、秘書、事務、経理、カウンセリング、ホスピタリティー、採用、教育、WEB活動など、医療以外で歯科医院を支える全てを任せられる可能性があります。

阿部礼さん(PAS3期卒業生)さんの例

阿部礼さん(PAS3期卒業生)は、PAS(日本歯科プロアシスタントスクール)でカウンセリングの技術と在り方を学びました。 いままではやり方だけを重視したカウンセリングを行っていたのですが、ここにあり方を学びカウンセリングを見直しし、改良することで、今までの何倍もの成約や売り上げ貢献に成功されました。

ここでいう「在り方」とは何のためのカウンセリングなのか? カウンセリングの目的を明確にするということ。それは患者さんのしあわせ貢献です。

いままでは患者さんを心からしあわせにするためのカウンセリングができてなかったと伝えてくれました。患者さんや組織に感謝することを学び、本当に患者さんにしあわせになってほしいと願いながらカウンセリングを行うことで、ご自身が驚くほどの成果結果をだされました。 いまでは、月間の売上500万円~600万円の自由診療の契約を取得しているほどです。

歯科助手がカウンセリングを行うことのメリット

カウンセリングを院長先生や歯科衛生士が本来の治療を止めて行っているケースが多いと思いますが、歯科助手が患者さんの将来像をコーチングしながら、いままで聞き取れなかった声にならない患者さんの心の声をひろい、本音・本心での対話が可能となり、本来の治療の目的(人生のしあわせ)に即したご提案が行えたらいかがでしょうか?

一方で院長先生がカウンセリングを行うメリットとデメリットがあります。患者さんは信頼する先生からの説明は本当に嬉しいことでしょう。半面専門用語が多くて難しい説明で終わってしまっていることも少なくありません。

まだ男性脳の特徴として「聴くことがそもそも苦手な院長先生。 治療説明は十分でも、肝心な患者さんのお気持ちを聴きとること、心に寄り添うこと、時に患者さんと一緒に涙を流したり、感動したり・・この部分は感覚や感情が優位にある女性脳が適切です。

また先生には遠慮される患者さんも多いです。質問がしづらいとか、口をはさむこともできなかったなど、案外、患者さんの不満足につながっているケースもあるのです。患者さんと近い目線を持っている歯科助手が、等身大のわかりやすい言葉で説明したり、声にならない患者さんの心の声を聴いたり、心に寄り添うことで通う深いラポールを形成できることはファン患者さんを増やし、結果クリニックの売り上げ貢献に繋がってまいります。

歯科助手がカウンセリングをはじめ、治療以外の分野で活躍することが、歯科医師、歯科衛生士が本来の仕事に専念でき、抜群のチームワークで効率よく仕事が回ります。

10年前は考えられなかった!歯科助手が副院長になった事例も

こうした院内に眠る戦力を、もっともっと活かせることに気付いていないクリニックがまだまだたくさんあります。私が校長を務める日本歯科プロアシスタントスクール(PAS)では、1年間かけて、歯科助手がリーダーやマネージャー、副院長としての業務ができるよう学んでいきます。 そうすることで、歯科助手がクリニックの要の存在になっている例が少しずつ増えてきました。

10年前の歯科業界の常識では考えられなかったことですが、今では歯科助手が『副院長』という役割を担い、野球で言うキャッチャーのような存在として無くてはならない重要なポジションを守っています。 むしろ、そうなってみれば、医院の医療以外の裏方を全て担う歯科助手が、副院長になることは自然といえることでした。

これまでの副院長は、歯科医師が、患者さんの診療と兼任して担当するものでした。ところが、歯科助手が副院長を担えると、有資格者が患者さんの歯科治療に全集中できるわけです。そのため医院の経営全体を見渡しつつ幅広く仕事ができます。

歯科治療は患者さんに100%注がれることが理想です。そのためにも資格のない歯科助手がいかにそのステージを支え守り、提供できるのか?が組織の成功の鍵を握っています。

まとめ

いかがでしたか?歯科助手の素晴らしい活躍をご理解頂けましたか。この連載では数回にわたり、私が行なって実績を出している「歯科助手を輝かせる方法」「歯科助手の教育・定着・可能性の引き出し方」をお伝えしていきます。

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