歯科助手_良いスタッフを育てるには

「歯科助手として新しく雇った人の仕事の覚えが悪い」
「せっかく歯科助手を雇い入れてもすぐに辞めてしまうことが多い」

などとお悩みではありませんか?

しかし、パフォーマンスの低さの原因を歯科助手本人だけに求めてばかりいては、一向に状況は好転しないかもしれません。この記事では、自院の業務をしっかりと支えてくれる歯科助手を育てるためには何をすればよいのか、あまり覚えがよくない歯科助手の教育のコツと具体的なプランを詳しく解説します。

歯科助手の覚えが悪い!と感じる院長に知ってほしい3つの事実

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(画像=buritora/stock.adobe.com)

歯科助手は専門性の高い重要な職種

歯科助手は基本的に専門資格を必要としないため、学生やフリーターなど若い人材をアルバイトやパートといった形で雇い入れることも多いでしょう。

しかし、その業務内容は受付対応から治療のアシスタント、在庫管理、レセプト作成など多岐にわたり、きちんとこなすためには相応の知識や経験が求められます。

また、受付業務も担う歯科助手は患者さまとコミュケーションを取る機会が多い職種です。歯科医療にもサービスの質が求められている昨今では、その役割の重要性も年々高まっています。教育次第では患者さまの満足度や自院の印象アップ、ひいては売上に貢献する人材に育つ可能性もあります。

実際、歯科助手による良質なカウンセリングにより、自費率向上に成功している例もあるのです。雑務を行うだけの代替可能なスタッフだと決めてかからず、入職直後からきちんと育成に取り組むことで歯科医院全体の利益につながります。

「見て覚えろ」の教育だけではお互いに不幸になる

歯科助手の業務は幅広く量も多いため、医療職の経験がない新人スタッフにとっては覚えることが第一関門となります。そのため、仕事の合間に断片的な教育をするのは賢明とはいえません。細切れな知識は定着が悪く、1人で業務を任せられるようになるまではそれ相応の時間がかかってしまいます。

では、「歯科助手は覚えが悪い」という不満を解消するには、どうしたら良いでしょう。

まず、診療補助などの実技トレーニングは必須です。昔ながらの「見て覚えろ」という姿勢では、仕事が覚えられないスタッフのフォローに追われてスムーズに診療が進まないだけでなく、きちんと業務を学ぶことができない本人も精神的に追い詰められてモチベーションが低下してしまいます。

歯科業界は深刻な人手不足

2017年に行われた厚生労働省の医療施設調査によると、歯科診療所約6万8,500に対して、歯科助手(歯科業務補助者)の数は約7万人。これは、1つの診療所がぎりぎり1人確保できるレベルです。

人材不足の要因はさまざまですが、経験豊富な人材の確保がどんどん難しくなっている現状では、経験の浅い人をしっかりと育てていく必要があります。

歯科助手の離職率が決して低くない現状では、業務をきちんと教え、仕事にやりがいを感じられるようにスタッフを導くことも人材確保のために大切です。

人手不足が深刻な歯科業界 人材確保に必要な6施策

貢献度の高い歯科助手を育てるポイント

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(画像=ponsulak/stock.adobe.com)

採用面接時に適性を見極める

歯科助手は基本的には資格を持たない人でも従事できるため、未経験者の応募も多い職種です。採用した人をきちんと育てる体制も不可欠ですが、「歯科助手に向いているか?」「前向きに仕事に取り組んでくれるか?」を面接の時点で確認しましょう。

歯科助手に向いている条件としては、コミュニケーションが得意な人、細かい単純作業を丁寧かつ正確に行える人、清潔好きで整理整頓が得意な人、マルチタスクが得意な人などが挙げられます。前職で電話対応のある事務職や接客業の経験がある人などは適しているといえるでしょう。

また、患者さまの健康に貢献したいという医療に対する意欲を持っているかどうかも大切なポイントです。

業務マニュアルを作成する

スタッフ教育を効率的・効果的に行うためには、業務マニュアルを作ることもおすすめです。特に、覚えが悪い歯科助手などのスタッフがいる際には必須です。

作業量の多い業務の再現性の確保に加え、分からないことがあるときや仕事内容を復習したいときには、先輩スタッフに質問する前にマニュアルを再読してもらうことで時間や労力の節約にもつながります。

また、マニュアルがあれば、既存の業務フローを見直して改善できるのもポイント。最初から完璧なものを作るのは難しく、定期的に見直しも必要になるため、あらかじめ修正・更新がしやすいフォーマットで作成しておきましょう。

完全に独り立ちできるまではきちんとフォローする

業務内容を資料や口頭で説明しただけで新人スタッフに業務を任せていませんか?無理に1人で業務に当たればミスを起こし、患者さまや他のスタッフに迷惑をかけてしまいます。

スタッフ教育は、きちんと段階を踏んで行うことが大切です。一定期間は教育担当者を決めてOJT(On the Job Training)を徹底し、受付を1人に任せているときでも、対応に困っている様子があったときは他スタッフや院長がフォローできるよう気を配りましょう。

覚えが悪い歯科助手のための教育スケジュール例

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(画像=ponsulak/stock.adobe.com)

1か月目:オリエンテーション・座学研修

入職直後に行うオリエンテーションでは、まず医院の理念や治療方針、今後の育成計画を伝え、これから働く職場がどんな所か知ってもらいましょう。

未経験であれば、1か月目の研修ではいきなり現場に出すのではなく、基本的な歯科知識や治療器具・医療機器の名称、診療の流れなどを学ぶ時間を与えます。

座学研修の段階からマニュアルも十分役立ちますが、「マニュアルを家で読んできてね」といった就業時間外の指示は、場合によっては労基法に抵触する恐れもあるので注意が必要です。

2か月目:OJT&トレーニング

医院の雰囲気に慣れてきた2か月目からは、OJTを交えた実践トレーニングです。受付対応や予約管理、診療補助にも少しずつ参加してもらいます。

  • 具体的な業務内容を説明する
  • 先輩スタッフがやり方を見せる
  • 先輩スタッフの監督のもと本人が実践する
  • フィードバック・改善

というサイクルで進めていきましょう。

それぞれの業務ごとに合格水準を設定し、院長や先輩のチェックをクリアしたら徐々に独り立ちさせます。分からないこと・曖昧なことがあれば気軽に質問できる雰囲気を作り、間違いやミスに対しても丁寧に指導することがポイントです。

3か月以降:独り立ち・さらなるスキルアップのサポート

基本的な知識が頭に入り、1人でこなせる業務が増えてくる3か月目以降も、しばらくは医院全体で新人に目を配り、問題を見つけたら指摘・改善するように心掛けましょう。

また、その後も歯科助手としてステップアップしたいと考えているスタッフには、外部の研修やセミナーを受講する機会を作るのもおすすめです。仕事ぶりが評価されればスタッフのモチベーションも上がり、治療の質や患者さま満足度の向上につながります。

最近では接遇やカウンセリング、アシスタント業務についてのスキルアップセミナーも数多く開催されているので、積極的に活用していきましょう。

まとめ

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(画像=leungchopan/stock.adobe.com)

歯科助手は直接治療に携わらないので軽視されがちですが、受付業務や予約管理、診療補助など、どれも自院の運営に関わる大切な業務を担当する職種です。幅広い仕事内容をカバーするためには、スタッフ個人の能力だけでなく適切な教育が不可欠であると認識しましょう。

歯科助手の覚えが悪い、離職率が高くて困っているとお悩みの際は、今一度、育成方法を見直してみることをおすすめします。

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