差別化策や広告の注意点 歯科医院の集客策4選

歯科医院を経営する中で集客(集患)に悩む院長も多いのではないでしょうか。数ある歯科医院の中から自院を選んでもらうためにどのような対策をすべきかは大きな課題です。この記事では、歯科医院が行うべき集客施策について解説し、差別化のコツや注意点も紹介します。経営の悪化を防ぐ対策として参考にしてください。

歯科医院が集客施策に取り組む重要性

厚生労働省のデータによると歯科医師数はここ数十年増加傾向にあり、人口10万人に対する歯科医師数は80.5人(2018年)と増え続けています。歯科医院数はほぼ横ばいの状態ですが、人口の減少を考えると来患数が減り、競争の激化が予想されるでしょう。

歯科医師の飽和状態が心配される中、歯科医師免許があるからと安心はできません。集客は医院存続のための大きな課題でもあります。

【オンライン】歯科医院が行うべき3つの集客施策

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(画像=AdobeStock_105344353_fotofabrika_600_400)

集客にもさまざまな手段があります。ここでは、歯科医院が行うべき集客施策について詳しく解説します。

オンライン集客施策1.ホームページを充実させる

今は、気になった情報をまずインターネットで検索する時代です。ホームページには、患者様の安心感を高められるような情報を多く掲載しましょうます。基本的な診療内容はもちろんですが、歯科医院のコンセプトや強みを数字で表現するなど患者様に伝わりやすいように表現することが大切です。

あるマーケティング支援会社の調査で歯科医院を選ぶ際に最も影響力のある媒体は「公式ホームページ」という結果だったことからも分かるように多くのユーザーがインターネット検索を利用しています。そのためホームページがGoogleやYahoo!などの検索エンジンの上位に表示されるように最適化するSEO(検索エンジン最適化)も重要な要素です。

オンライン集客施策2.Web上で情報発信をする

ホームページを充実させ、SEOで検索結果の上位表示を狙うことも重要ですが、SEOで成果を出すのは非常に難しいという問題があり、また、それだけで自動的にアクセスが増えて集客につながるわけではありません。SNSやWeb広告といった主体的な情報発信で歯科医院の周知を図りましょう。

TwitterやInstagram、Facebookなどを活用して院内やスタッフの紹介、日々の様子を写真付きで発信すれば親しみやすさを与えられます。また、症状や治療法など特定のキーワードで検索した際に表示させるWeb広告も取り入れるとさらにアクセスが期待できます。

オンライン集客施策3.Webサービスを活用する

利用できるWebサービスは積極的に活用しましょう。歯科医院の情報や口コミをまとめたポータルサイトへの登録は新患獲得に有効です。患者様の声は、ユーザーが歯科医院を選ぶ際の重要な判断材料になりますし、自院にとっても改善点を把握できるよい機会です。

店舗や会社のプロフィール情報を登録して公開できるGoogleマイビジネスでは、Google検索結果やGoogleマップに医院の詳細情報を無料で表示できます。検索で上位表示を狙うSEOに対して、地図検索で優先的に表示させるための対策をMEO(地図エンジン最適化)と呼びますが、マップへの表示は視認性が高く、集客効果が期待されている注目の施策です。

【リアル集客】歯科医院が行うべき3つの集客施策

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(画像=AdobeStock_375270941_Paylessimages_600_400)

オンライン上だけでなく、リアルの集客施策も重要です。ここではオンライン以外で、歯科医院が行うべき3つの施策について紹介します。

リアル集客施策1.チラシ・ポスティングで商圏にプッシュ

商圏においてチラシ・ポスティングといったプッシュ型広告を強化することで、診療エリア内の認知度を高められます。チラシは新聞折り込みとして地域住民に広告できるほか、ポスティングすれば特定の地域にもアプローチが可能です。

とくにインターネットをあまり活用しないシニア世代は、新聞の購読率やチラシの閲覧率が高いため有効な手段でしょう。

リアル集客施策2.看板、街頭広告で露出を強化する

看板や街頭広告によって露出を増やすことも重要です。看板は歯科医院のイメージにもつながるため、設置や色選びを工夫して印象をアピールしましょう。

建物周辺に設置する看板は、地域密着型の歯科医院であるほど効果が高くなります。街頭広告は期間や広告料がネックですが、繰り返し目にすることで宣伝効果が期待できます。

リアル集客施策3.院内環境を快適にする

患者様の視点に立ち、運営することも必要です。近年の医療系リサーチ会社の調査では、診察室や待合室の環境が患者満足度と高い相関性を持つという結果も出ています。

患者が歯科医院を選ぶ基準には通いやすさもありますが、以下に示す例のような快適に過ごせる環境の整備も、大切なポイントといえるでしょう。

  • 待ち時間の短縮を目的とした予約システムの構築
  • 清潔な院内環境をキープする
  • キッズスペースの完備
  • 個室の完備

サービス精神を持つ

歯科医院はサービス業かと問われると見解が分かれるところではありますが、患者様の視点に立つことは必要です。例えば、厚生労働省が2001年に行った「患者満足度調査導入による病院の経営改善に係る調査研究報告書」では、医師の病状や治療方法の説明、次いで相談に対する応答や態度が重要視されていました。近年の医療系リサーチ会社の調査では診察室や待合室の環境が患者満足度と高い相関性を持つという結果も出ています。

歯科医院数と人口の減少から見ると今後、患者確保の競争は激しくなると予想され、サービス業で必要な接遇やコミュニケーションスキルを磨くことや院内環境を快適にすることが差別化のポイントになるでしょう。

歯科医院が集客で意識すべき考え方

効果的な集客施策を行うためには意識したいポイントがあります。歯科経営で求められるマーケティング視点について解説します。

ターゲットを定める

あえてターゲットを絞ることで必要な集客施策が明確になり、コスト効率のよい集客が可能になります。万人に向けた医療サービスの提供は難しく、患者様のニーズを捉えるのも容易ではありません。

商圏には年齢、性別、職業、ライフスタイルなどさまざまな属性がありますが、具体的なターゲット像をイメージすることが大切です。自院の強みを打ち出し、ターゲットが求めるポイントにアピールしやすくなります。

競合との差別化を図る

競合医院との差別化を図り、自院が選ばれるための武器を作ることが大切です。診療時間や診療日を工夫して忙しいユーザーが来院しやすい環境を作ることもアピールになりますし、無痛治療や個室診療などを取り入れることも差別化になります。

差別化策1.提供サービス

歯科医師の分野は虫歯治療や歯列矯正、インプラント、ホワイトニングなど多岐にわたります。それぞれに得意な分野を持つ歯科医師を在籍させ、診療の幅を広げるのもおすすめです。

なお、2019年の「歯科診療所経営実績分析売上」によると1億円を超える歯科医院は自由診療収入の比率が高い傾向にあり、医業収入全体の3割強との調査結果も出ています。自由診療を強化するのも手段の1つでしょう。

差別化策2.接遇・サービス精神

歯科医院数と人口の減少から見ると、今後、患者確保の競争は激しくなると予想され、サービス業で必要な接遇や、コミュニケーションスキルの向上が差別化のポイントになります。

  • アイコンタクトと笑顔
  • ハキハキとした明るい対応
  • 一方的に説明をしない

このような接遇を心がけることで、患者に安心感や温かみを与えられるでしょう。

差別化策3.広告宣伝・ブランディング

ブランディングとはイメージを作り、自院を患者に周知させることです。コンセプトを設定すると、広告宣伝やSNSによる発信の際に、自院の特徴を伝えやすくなります。

「得意とする治療」「自院のアピールポイント」がはっきりしていれば、「◯◯の治療ならこの歯科医院」というように認知されやすい点がメリットです。強みを活かせるうえ他院との差別化も図れるでしょう。

差別化策4.リピート

新規集客だけでなく、固定化させる取り組みも整えなくてはなりません。リピート率の向上は、広告宣伝費の削減にもつながります。再来院を促すハガキやメール、定期検診のお知らせを活用しましょう。

また患者が途中で来院をやめてしまうには、理由があるはずです。院内の清潔感、スタッフの対応、患者に寄り添ったコミュニケーションなどの見直しも行う必要があります。

差別化策5.価格

定期的な価格の見直しも有効です。保険診療は診療報酬が定められていますが、自費診療は自由に設定できます。「お金がかかっても良い治療を受けたい」と考える人は、少なからずいるものです。

カウンセリングをしっかり行い、自費診療の価値を理解してもらう 支払い方法を複数用意する

これらを意識することで自費率が上がるうえ、生産性が高まり、自院の経営も安定します。

スタッフの教育にも注力する

提供サービスの幅を広げ、接遇の質を高めるには、院長だけの努力ではなく、スタッフの意識やスキルを高めることも不可欠です。院長が率先して研修や、日々のコミュニケーションを行い、成長しやすい環境を作りましょう。教育機会を確保することでスタッフのモチベーションも上がり、離職の防止にもつながります。

歯科医院が集客施策・広告で注意すべきポイント

歯科医院が広告を出す際は、厚生労働省が定める「医療広告ガイドライン」に沿って掲載可能な内容かチェックする必要があります。違反者には行政指導による罰則が適用されるため注意しましょう。なお、医療広告ガイドラインは2018年に改正されており、最新版に沿った対応が求められます。

禁止されている広告例1.誇大・誇張表現

事実を不当に拡張した表現や、誤認させるものはガイドラインで禁止されています。例えば、「最先端」「最新」「最適」といったような表現は認められていません。

また、「〇〇学会認定」「◯◯協会認定」のような活動実態のない団体による認定、科学的根拠のない情報(治療法・改善法)の提供なども同様です。

禁止されている広告例2.比較表現

「日本一」「No.1」「最高」といった最上級表現は、「自院がほかの歯科医院よりも優れている」という患者に誤った認識を与える可能性があるため使用できません。たとえ自他ともに認める場合であったとしてもです。

その他、「著名人や芸能人が来院したことを強調した文言」「雑誌や新聞などメディアへの掲載事実」なども禁止されています。

禁止されている広告例3.曖昧・誤解を招く表現

加工・修正をしたものや、説明が不十分な術前術後の写真掲載は、禁止されています。よくあるビフォーアフターのようなものですが、「治療内容」「治療にかかる費用」「治療上のリスク(副作用も含む)」といった詳細を明記することで、限定解除される場合もあります。

まとめ

近年はスマートフォンの普及も背景にあり、インターネットによる情報取得がメインになっています。そのため歯科医院の集客もホームページやSNSなどを活用したマーケティングが大きな役割を果たします。同時に診療内容の工夫やサービス性の向上を図り、競合医院との差別化を実現することが医院存続には必要です。

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